「必ず連れて帰る」=拉致解決に向け集会−鳥取(時事通信 2016.10.15)北朝鮮による拉致問題の早期解決を訴える集会が15日、鳥取県米子市で開かれた。同市で1977年に行方不明になった拉致被害者松本京子さん=当時(29)=の兄孟さん(69)は「どんなに時間がかかっても、必ず連れて帰らなければならない。その一心で運動を続けている」と訴えた。 孟さんは「家族の高齢化も進んでいるが、チャンスは必ずある」と語り、政府に早期の帰国実現を求めた。 集会には加藤勝信拉致問題担当相も出席。北朝鮮の核実験やミサイル発射に触れ、「挑発的な行為を繰り返しており、国際社会と連携して厳格に対処していきたい」と強い口調で述べた。 終了後、取材に応じた加藤担当相は、交渉の進展が分かりにくいという質問に「正直言って滞っている状況はある。拉致被害者の一日も早い帰国に向け、全力で取り組む」と答えた。拉致問題、緊密に連携 加藤勝信担当相とキング米特使(産経新聞 2016.10.14)加藤勝信拉致問題担当相は14日、米国のキング北朝鮮人権問題担当特使と内閣府で会談し、日米が国連などの場で拉致問題の解決に向けて緊密な連携を続けていく方針を確認した。 会談で加藤氏は「拉致被害者や家族の高齢化が進み、家族再会の実現に向け一日も無駄にできない」と述べ、米国の理解と協力を求めた。キング氏は「拉致問題に関する日本の立場を支持する」と応じた。 キング氏は会談後、記者団に「米国は日本の被害者帰国に向けた努力を支援する」と強調した。蓮池薫さん「拉致問題が埋没」懸念 山口で講演 (日経新聞 2016.10.10)北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さん(59)が9日、山口市内で講演し「核やミサイルなど北朝鮮を取り巻く国際情勢の中で、拉致問題が埋もれつつある」と述べ、悪化する日朝関係の現状に危機感を示した。 蓮池さんは拉致問題について「核やミサイルと切り離して考えてほしい」と強調。「拉致は人命に関わる。政府は問題解決に向けた意志を世界に示し続けて」と訴えた。 1978年7月、蓮池さんは妻、祐木子さん(60)と新潟県柏崎市で拉致された。北朝鮮での24年間を振り返り「人生の全てを奪われた」と自由のない生活の悲惨さを語った。北朝鮮に残された拉致被害者について「夢や家族の絆を取り戻し、(日本で)新しい人生を過ごしてほしい」と思いをはせた。拉致被害者5人が帰国した日から今日で14年目になるんですよね。ただ、横田めぐみさんやまだ多くの拉致被害者の方々が帰国できないまま14年も時が過ぎてしまったことにもなりますし、日本で帰国を待っていらっしゃるご家族の人達も高齢化が進んでいる現実があります。北朝鮮が核実験やミサイル発射実験を繰り返すことで拉致問題の解決がどんどん遠退く印象があります。北朝鮮の開発を進める核兵器やミサイルの脅威に加え射程圏内には日本が入っていることで、世界が圧力として北朝鮮制裁に歩調を合わせているなかにおいて、日本だけが日朝国交正常化や多額の援助によって友好関係を築くことによって拉致被害者を返してもらうということもできないわけで、どうやったら解決するんだろうと考えれば考えるほど暗い気持ちになります。