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2014年10月19日(日) 岡田斗司夫さんと島本和彦さんのトークショー



昨日のことなのですが、大阪の西淀川区民会館で行われた

岡田斗司夫さんと島本和彦さんのトークショーを観に行ってきました。

大阪梅田や心斎橋や難波じゃなく、何でこんな地味な場所なのか。

会場は300席ぐらいですが立ち見の出る盛況ぶりでした。

トークの主な内容は予想以上に大好評のまま幕を閉じた

ドラマ『アオイホノオ』の裏話を中心にアニメや漫画のこれからなど

幅広い内容を2人で話しっぱなしのショーで、

爆笑の連続、抱腹絶倒の約3時間半(途中15分休憩を挟む)でした。

岡田さんは司会進行もあるので基本抑えがちに話していますが、

島本先生は登場からテンションが高い声が大きい動きが大きい(笑)

知っている方はご存知のとおりマンガと一緒で常に全力の熱苦しい人で、

ショーの後半では声が枯れてましたよ。

記憶を頼りに思い出せる範囲と

きわどい話しが多めなので、これは書いていいだろうと思える範囲で

トークショーのネタバレを書きます。

ドラマ『アオイホノオ』の予想以上の反響に島本先生は驚かれたそうですが、

最終回で自分が出てきて、その演技の下手さで、

ドラマの全部をぶち壊してしまったと後悔してるそうです。

若いころの自分カッコいいな〜とご満悦だったのに、

自分がバイク屋のおやじ役で出てきたときに、



柳楽くんが将来このおっさんになってしまうのか!!って

一気に現実に引き戻されて絶望していたそうです。

それに、バイク屋のオヤジで出てきて、

「将来、学生時代を振り返るようなつまらない大人になるな」という台詞は

自分が自身の学生時代を振り返る漫画を描いて、さらにそれがドラマ化して、

自分の若いころを演じる相手に言うから成立する面白い自虐ギャグのつもりだったのに、

ネットで世間の反応を見たら、そのセリフに感動する人が多くて、

ギャグとして受け止められていないから、

これはスベっていることになったと思ったそうです。

ちなみに、島本先生は第6話にもバイク屋のおやじで登場することになっていて

「仮面ライダーに出てくるバイクだよ〜」ってセリフと

変身ポーズしたシーンを撮影していたのですが、ばっさりカットされたそうです。

だから11話のエンディングで先生が変身するポーズをしている映像が流れたわけですね。

マンガとドラマの違いについては原作の焔モユルは、

あだち充先生など漫画家が得意とするジャンルや作家性を

円グラフにしたりしてかなりの分析家だけど、

テレビじゃただの熱苦しい馬鹿な奴になっていたのは、

原作のようにマニアックな分析話が出ても

あだち充先生ならそのファンやあだち充先生のマンガ読んだことのある人しか

ついてこれないマニア向けな話になってしまうからだそうです。

無料でテレビで流れているドラマは自らでお金を払って買うマンガと違って

より多くの人が見るものなので極力マニアックな話は避けたのだそうです。

マンガだと庵野さんを負かす相手のような感じでライバル視してませんが、

ドラマでは常に焔がライバル心剥き出しにして戦いを挑んでいる感じになっているのは、

庵野さんがエヴァなどで有名なのでライバル関係にしたほうが盛り上がるからで、

実際には島本先生のほうが小学館のサンデーで学生時代に商業誌デビュー、

方や庵野さんはマニア向けのSF大会でアニメーターになるのは卒業後、

だから島本先生のほうが勝ってるんですよね。

MADホーリィに「車田正美のベタが足りない」と言われたのは、

黒く塗るベタ塗りが足りないとことだとずっと思っていて

『アオイホノオ』を描くときにホーリィが言っていたのは

“話のベタな展開のこと”だとやっと気付いたそうですよ。

そのMADホーリィのモデルになった元ジャンプ編集者の堀江氏は

自分がドラマに出ていることをキャバクラで自慢しまくっているそうです(笑)

島本先生の才能を見抜いてアドバイスしまくってものになるよう育てていたのに、

集英社じゃなく小学館からデビューされたのがショックだったそうで、

今はコミックバンチの編集長をなさっているそうなのですが、

「バンチで連載しないか?」と持ちかけられているそうですよ。

『アオイホノオ』のドラマは1ヶ月で全11話を撮り終えたそうです。

それであのクオリティは凄い。

岡田さんが「制作費の少ない深夜ドラマなのに完成度が高いのに、

ゴールデンタイムで制作費が多い『地獄先生ぬ〜べ〜』は酷すぎ」と言ってました。

キャスティングに関しては福田監督が全部決めたのだけど、

トンコさんだけは島本先生が福田監督の映画『女子ーズ』の撮影見学に行った際に、

「『女子ーズ』に出演している女優さんで
 トンコさんにするなら誰がいいですか?」と監督から質問され、

「トンコさんは背が高かったので山本美月さんが近いんじゃないかな」と言ったら、

それが採用されたそうです。

実際、ドラマが放送されてみるとトンコさんは山本美月さんで良かったそうです。

顔立ちが彫刻のように整っているから、

焔に顔を近づけて話していてもいやらしさがないので。

ドラマ撮影の見学に行ったときに監督や役者さんから、

何かあったらアドバイスくださいね〜と言われていたそうですが、

口出ししないつもりにしていたそうですが、

庵野さん役のヤスケンさんがウルトラマンをマネするシーンのときに、

「ウルトラマンは少し猫背で立つことを意識してください」ってお願いしたら、

あとでヤスケンさんに「うるさかった」と言われたそうです(笑)

ほかに『アオイホノオ』は続けて放送された『アラサーちゃん』に視聴率では2%ほど負けたけど、

DVDとBlu-rayでは売上げが勝っているそうです。

予約段階でAmazonは1位で、

Amazonランキングで1位になると3億円ぐらいの売上げになるそうです。

岡田さんが『アラサーちゃん』は後世に残るような作品でも

数年後に語られるような作品でも、

DVDやBlu-rayを買ってまで見る人も少ないから話題が続いている放送中から

すぐレンタル版が出て制作費を回収するんだよって裏話されていました。

ほかにはドラマが丁寧に最終回を迎えたので、

連載中のマンガの今後はどうなる?とか

ドラマ『アオイホノオ2』と劇場版や

庵野監督でアニメ化の話も出ていましたが、

どれかひとつでも実現したら面白いのですが。

ほかにもいろいろありましたが、書ける範囲ではこの辺でしょうか。

また、こんな感じにYouTubeの岡田斗司夫さん公式チャンネルで

昨日のトークショーの一部が配信されると思います。









ちなみに、島本先生はトークショーの後、大阪芸大の同窓会に出席なさったのですが、

アオイホノオに出てきたあの濃い人たちが集まるわけですな。

岡田さんも言ってましたが、

島本先生が在籍した年代は現在さまざまな分野で

大活躍している人が多くて近年まれに見る当たり年だったみたいです。









名塚元哉 |←ホームページ