横田夫妻、ヘギョンさんと初面会…モンゴルで(読売新聞 3月16日)北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさんの両親である横田滋さん(81)、早紀江さん(78)夫妻が、めぐみさんの娘、キム・ヘギョンさん(26)らと今月10〜14日、モンゴルのウランバートルで、初めて面会していたことが分かった。 日朝両政府が今月3日、非公式協議を行った際に面会を実現させることで合意していた。複数の政府筋が15日、明らかにした。 面会には、めぐみさんの夫とされる金英男(キムヨンナム)さんも同席した。横田さん夫妻は、ヘギョンさんとの面会をかねて希望しており、日本政府が水面下で北朝鮮側と調整を進めていた。ただ、「北朝鮮側に利用されかねない」として横田さん夫妻が訪朝に慎重だったため、第三国で面会することとなった、という。孫に会いたい心情理解=横田夫妻ヘギョンさん面会で―拉致被害者家族(時事通信 3月16日)北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=当時(13)=の両親、横田滋さん(81)、早紀江さん(78)夫妻がモンゴルでめぐみさんの娘キム・ヘギョン(ウンギョン)さん(26)と初めて面会していたことについて、拉致被害者家族は孫に会いたいという横田夫妻の心情に理解を示した。 被害者田口八重子さん=同(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(75)は16日、成田空港で記者団に「拉致問題が進展しない中で、焦りとかを感じていたと思う」と指摘。「年齢的なことから言えば、元気なうちに会いたいという気持ちが盛り上がったのではないか」などと話した。 また、家族会代表として、横田夫妻に面会の経緯などについて聞いてみたいとも語った。 被害者の増元るみ子さん=同(24)=の弟で、家族会事務局長の照明さん(58)は「会っていただいたことは良かったと思う」と話すとともに、「そこにめぐみさんがいないことを重く受け止めていかなければならない」と強調した。 これまでヘギョンさんとの面会については、北朝鮮に拉致問題の幕引きに利用されると懸念する声もあったが、増元さんは「第三国で会ってはいけないとは一言も申し上げていない。モンゴルというのはその点では良かったと思う」と話した。 飯塚さんは国連人権理事会に出席して、拉致問題解決への協力を訴えるため、増元さんとともに成田空港からスイス・ジュネーブに向かった。飯塚さんはNGO主催の関連行事にも参加する。対話継続へ融和姿勢=北朝鮮、期待値下げる思惑も−拉致(時事通信 3月16日)北朝鮮が拉致被害者の横田めぐみさんの両親、滋さん、早紀江さん夫妻とめぐみさんの娘キム・ヘギョン(ウンギョン)さんとの面会を実現させたのは、日本との対話継続に向けて融和的な姿勢を示す意図とみられる。同時に、今後の拉致問題をめぐる協議を念頭に、ヘギョンさんを通じて「めぐみさん死亡」という主張を改めて強調し、期待値を下げようとする思惑もうかがえる。 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙・朝鮮新報は6日、3日の日朝協議に関する記事で「1、2回の会談で両国の懸案は解決できない」として、日本人遺骨問題に関する継続的な対話の枠組みを作る必要性を強調した。 北朝鮮は、これまで日朝関係が進展しなかった原因は、日本の世論の反発や不安定な政治状況に左右され、協議が継続しなかったことにあると認識している。当面、両国の摩擦が少ない日本人遺骨問題に焦点を当てつつ、将来の国交正常化をにらんだ恒常的な対話の枠組みを構築し、関係改善への日本の意思を探りたい考えのようだ。 一方で、日本の最大の関心事が拉致問題であることも分かっている。象徴的存在のめぐみさんの両親とヘギョンさんの面会実現で、拉致問題を話し合う意思があることをちらつかせ、対話ムードを持続させる狙いとみられる。 ただ、北朝鮮側は過去にもヘギョンさんの談話などを通じて面会を呼び掛けたことがあり、日本側に「めぐみさん死亡」を認めさせ、幕引きを図りたい思惑も見え隠れする。今後の拉致問題の協議を念頭に置いた駆け引きの側面もありそうだ。北朝鮮で会うのは利用されかねないとかたくなに拒否していましたが、第三国で対面するのもかなりの心づもりが必要だったと思います。「お母さんは死んでいます」なんて言われる可能性は高いのですから、それでも対面が実現したということは、年齢のことを考えると残された時間は限られてしまうので、娘に会えないのなら孫にだけでも会っておきたいという心境に至ったのでしょうか。いくつかの報道を見ると、北朝鮮側はめぐみさんは死亡していると従来通りの主張を崩していませんし、対面することで拉致問題の象徴とされる横田めぐみさんの問題を終わらせ、他の拉致被害者にも死亡説を覆さないままに、次のステップに進みたいという思惑がありそうですね。希望通りに第三国で孫に会わせてやろう、そして、こちらに有利に進めてやろうとして、横田夫妻の年齢と親心を利用してる北朝鮮が憎いです。