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2012年08月27日(月) 遺骨問題より拉致被害者救出を優先せよ

北、当初「拉致議題化」を明言 29日からの政府間協議で(産経新聞 8月27日)

中国・北京で29日から4年ぶりに再開される日本と北朝鮮の政府間協議に関し、
北朝鮮側が「議題となる諸懸案に拉致問題も含む」と伝達してきていたことが26日、分かった。
野田佳彦首相は外務省からこの報告を受け、政府間協議の再開を決断していた。
しかし、北朝鮮側はその後、一転して拉致問題の提起を批判。
こうした経緯に、政府内からも「完全に北のペースに乗せられている」
(高官)との懸念が出ている。

 日朝協議をめぐっては、その前段となる日朝赤十字協議が9、10両日、
北京で開かれ、邦人遺骨問題を中心に話し合われた。
政府高官によると、赤十字協議に並行して政府間でも連絡を取り合い、
この中で北朝鮮側が外務省担当者に「拉致問題の協議にも応じる」と伝えてきた。

 外務省は赤十字協議後、11、12両日に首相官邸に北朝鮮の意向を報告した。
これを受け藤村修官房長官が13日、外務省の杉山晋輔アジア大洋州局長らと協議。
「拉致が議題に含まれるのであれば拒否する理由はない」との判断で一致し、
最終的に首相が協議再開に応じることを決断した。

 ところが、北朝鮮の朝鮮中央通信は16日になって、
日本が拉致問題を議題に取り上げようとしていることを
「会談を不純な政治目的に利用しようとしている」と非難する論評をウェブサイトに掲載した。

松原仁拉致問題担当相は、小泉純一郎元首相の訪朝と日朝平壌宣言調印から
10年にあたる9月17日以降も拉致問題で進展がなければ
制裁強化を検討する考えを表明しているが、
「政府間協議が『継続中』として、北朝鮮側に制裁強化を免れる論拠に
利用されかねない」(同)との見方も出ている。

 加えて、遺骨収集を目指す民間団体「全国清津会」のメンバーが28日から
約10日間の日程で訪朝することで、北朝鮮側による「拉致外し」も懸念される。
別の政府高官は同会の訪朝を認めたことに関し、
「北朝鮮側には政府間協議で拉致問題よりも
遺骨問題に注目を集めさせる思惑がある」と分析している。


拉致、展開見通せず=29日に4年ぶり日朝協議(時事通信 8月27日)

日本と北朝鮮の政府間協議が29日、北京で4年ぶりに行われる。
日朝の政府間交渉は、民主党政権、金正恩政権の双方にとって初めて。
日本政府は拉致問題を提起し、こう着状態の打開に向け誠意ある対応を求める方針だ。
ただ、「拉致問題は解決済み」と主張する北朝鮮側の出方は読み切れず、先行きは見通せていない。
 今回の協議では、今月9、10両日に開催された日朝赤十字協議を踏まえ、
終戦前後に北朝鮮で亡くなった日本人の遺骨返還や遺族らの墓参について話し合う。
日朝双方は、本格交渉に先立って議題などを詰めるための予備協議と位置付けており、
日本側は拉致問題を交渉のテーブルに乗せ、本格的な協議につなげたい考えだ。
 福田政権末期の2008年8月、中国・瀋陽で行われた前回協議で、
日朝両政府は日本人拉致被害者の再調査を行うことで合意した。
しかし、翌月、福田康夫首相(当時)の退陣表明を受けて、
北朝鮮は再調査の実施先送りを一方的に通告。
拉致問題は進展のない状態が続いている。
 今回の協議開催に合意した直後は、
北朝鮮が日本との交渉に積極的な姿勢を見せていたことから、
日本側には「北朝鮮は日本による制裁の解除などの見返りを期待し、
少なくとも再調査には応じるのではないか」(政府高官)との見方も出ていた。
 しかし、そうした楽観的な観測は、北朝鮮が協議レベルを当初調整していた
局長級から課長級に変更するよう要求したことから、根拠を失いつつある。
課長級への格下げは「実質的な協議を避ける意図がある」(外務省筋)と読み取れるからだ。
 支持率が低迷し、政権基盤が弱まっている野田佳彦首相を、
北朝鮮が交渉相手と見定めているかどうかも不透明だ。
日本側は課長級への格下げを受け入れたが、
北朝鮮が今回の協議を「日本国内の政局を見極めるための時間稼ぎ」
(外務省幹部)として利用することを警戒している。


明後日から行われる日朝協議ですが、

どうやら、北朝鮮は拉致問題も協議するという約束で日本政府を釣ったようです。

協議で日本側は遠慮せず初日から日本人拉致を議題に出せばいいのです。

それで、北側が態度を硬化させるようであれば、

協議打ち切りでさっさっと帰国すればいいのです。

言ってしまえば、遺骨問題は過去の話ですが、

拉致問題は現在進行形であって、

拉致被害者家族のほとんどが高齢となり残された時間は限られており、

一刻も早い再会を実現させなければなりません。

また、北朝鮮は金正恩氏の新体制になってから、

ミサイル発射実験も失敗に終わり、

まだ政治や支持基盤が脆弱な状況であり、

基盤強化のためには、是が非でも目に見える成果が欲しいわけで、

その成果の一つとして、

圧倒的権力のあった父親でさえ成し遂げられなかった

国交正常化を早く実現させたいと思っていることは間違いなく、

国交正常化によって得られる金や物が欲しいのは向こう側なのですから、

こちらは遺骨問題だけで融和的にならず、

拉致被害者を全員返すまではビタ一文出さないと強気の姿勢で挑んでほしいものです。











名塚元哉 |←ホームページ