力を合わせ前へ 「命」に感謝と祈り 大震災から1週間(河北新報 3月18日)東北地方でM9.0の巨大地震が発生してから、今日で1週間になりました。多くの被災された方々にお見舞い申し上げます。いつもなら、1週間が過ぎるのを、あっという間に感じているのですが、この1週間は、とても長く感じてしまいました。地震と巨大津波に襲われた被災地では、死者数だけで6千人を超え災害での死者数において戦後最大となり、残念ながら増えることは確実となっていますし、まだ安否不明の方も数万人と全容がつかめていないのが現状です。助かった多くの方が寒い中で不自由な避難所生活を余儀なくされ、まだ、避難もできず孤立している方が1万6千人も居られるそうです。福島では、原発が危機的な状況に陥り、職員や自衛隊員の方々が、最悪の事態だけは避けようと自分の命を投げ出す覚悟で必死に作業に携わっておられます。被災地では強い揺れの余震も続いており、不安は尽きることがなく、先日は静岡県で震度6強の地震も発生しました。自衛隊の方々や全国から集まった消防隊員や警察官、諸外国からも災害救助隊が来日し、1人でも多くの生存者を見つけよう孤立した人を助けようと頑張っていて、その甲斐もあって2万人以上が救助されたそうです。また、医療関係者も全国から駆け付けています。世界中の人々も日本のことを想い祈りを捧げ、心強いことに援助を申し出てくださいました。ニュースを見れば、目に飛び込んでくる現実に心が痛くなることばかりですが、被災者の方々は、最愛の肉親を亡くされたり、もしくは、まだ行方が分からないままの人を案じ、家や仕事さえも失った人も多く、深い苦しみの中にいます。だからこそ、被災地以外に住む私たちが、食品を買い占めるなど自分本位の浅ましいことは控えて、輪番停電の地域では混乱も起きていますが、秩序を守り冷静になり心を一つにして、一日も早い復興のために、知恵を出したり、力を使ったり、募金や献血をするなど自分の出来る範囲のことで協力し、被災地のことを考えると、今は何かを楽しむということに後ろめたい気持ちになりがちですが、日本経済を停滞させないよう、美味しいものを食べに行ったり、ちょっと衝動買いしてみたりで、いつものように生活を楽しみつつ、「1人はみんなのために みんなは1人のために」ピリピリせずに笑顔を忘れず前向きに助けあって、被災地のことを気にかけながら、一日一日を大切にし、これまでと変わらない心豊かに毎日を過ごし、 この戦後で一番大きい国難なので時間はかかりますが、着実な、そして前よりも立派になったと自慢できる復興へ歩んで行きましょう。それが、亡くなられた方々への鎮魂にもなるのではないでしょうか。最後になりましたが、改めて、亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。今、NHKラジオで被災地からのリクエストが多い歌が「アンパンマンマーチ」なのだそうです。作詞した やなせたかしさんの詩に込められている想いが深いですね。「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、 そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです」被災地の方々は、全国から救援のために駆けつける人の姿をアンパンマンに重ねているのでしょうね。