死刑制度、存廃含め検討=江田法相(時事通信 1月21日)江田五月法相は21日の閣議後の記者会見で、死刑について「(いったん執行すると)取り返しがつかない。制度としてあることが世界中の状況からみていいのかどうかも考える時期に来ている気がする」と述べ、制度の存廃も含めて省内で議論を進めたいとの考えを示した。法相就任すぐの会見で、「人はいつか死ぬんだから死刑にしなくてもいいじゃん」という発言で、死刑の存廃に言及するだろうなとは思っていました。死刑の有無よりも先に、終身刑の導入について議論するべきだと思いますが、廃止論者にしても、まず死刑廃止しかないんですよね。終身刑もなく、無期ありきで死刑撤廃になったら、目も当てられないのに。 ◆江田法相、拉致実行犯の釈放嘆願署名に「申し訳ない。間違いだった」謝罪(産経新聞 1月18日)江田五月法相は18日の記者会見で、過去に北朝鮮による拉致事件の実行犯、辛(しん)光(がん)洙(す)元死刑囚の釈放嘆願書に署名したことについて「これはもう申し訳ない。その部分については間違いであるということで、おわびをするほかありません」と謝罪した。 韓国大統領に宛てた嘆願書には菅直人首相も署名。【ブログ】国を憂い、われとわが身を甘やかすの記:番外編内閣改造の感想・私の感覚が間違っているのか…(産経新聞 1月18日)(一部抜粋)菅第2次改造内閣の顔触れでまず第一にひっかかったのは、法相に江田五月氏が就いたことでした。鳩山内閣時代から続く、民主党政権の一つの本質を見る思いがするのです。なぜ江田氏についてそう感じるのかというと、江田氏はかつて、菅直人首相とともに北朝鮮による日本人拉致事件の実行犯である辛光洙元死刑囚の釈放嘆願書に署名した人物だからです。嘆願書は韓国の盧泰愚大統領(当時)に宛てたもので、文面はこうでした。 「彼らが韓国での社会生活におけるすぐれた人材として、また日韓両国の友好のきずなとして働くことができる機会を与えて下さいますよう、ここに心からお願いするものであります」 当時、北朝鮮のスパイとして韓国に捕まっていた辛元死刑囚を釈放して、日韓友好の絆としてくれというのです。民主党政権では、千葉景子元法相もこの嘆願書に署名していますが、こんな手紙を受け取った盧大統領もさぞかし困惑したことでしょう。このとき釈放嘆願の対象となっていたのは、辛元死刑囚だけではありません。辛元死刑囚の拉致共犯者である金吉旭・大阪朝鮮民族学校元校長の名前も入ったいたのです。これは、単に「うかつだった」(千葉氏)で済むような話ではないと思うのです。罪もない日本人を無理やり拉致し、家族と引き離し、青春を、日常を奪い、対日・対韓工作の道具として扱い、それでいて北朝鮮では英雄とされ、称賛されている人物。そんな辛元死刑囚らの釈放を外国の元首に訴えるという行為は、たとえそうだとは知らなくても国民を代表する政治家である以上、潔く責任をとるべき大失態だと考えます。 私ならば、恥ずかしくて2度とお天道さまの下は歩けない。ましてや、拉致被害者家族の前に「首相です」「法相です」と堂々と出てくるなどということは、想像を絶する鉄面皮か恥知らずとしか思えません。辛元死刑囚は、警察庁には拉致被害者の横田めぐみさんの拉致実行犯とは認定されていませんが、母の横田早紀江さんは平成16年1月の記者会見でこう証言しています。 「辛光洙がめぐみを拉致したことは一昨年11月末、米軍の座間キャンプで曽我ひとみさんから聞いていた。ひとみさんもめぐみも辛光洙から学んだこと、また辛光洙がめぐみを連れていったことを聞いた」市井の一市民としてならともかく、政治家としては取り返しのつかない失策というものはあるのではないか。そして、北朝鮮による国家主権の侵害であり、今も続く人権侵害である拉致事件での失敗は、政治家として一発でレッドカードを突きつけられてしかるべきだと思うのです。 それなのに、「もうその話はしないでよ」と言わんばかりに口先で軽く反省してみせるだけで済ませようとしています。その後の政治家人生で、失態を取り戻すべく拉致問題に取り組むこともしていません。 国民は寛容すぎ、忘れやすすぎる。そう感じてしまう私の感覚がずれているのかと迷いが生じます。 ちょっと話は飛びますが、菅内閣では平成11年の国旗国歌法案の採決時に、反対票を投じた人物が7人います。 菅首相、海江田経産相、枝野幸男官房長官、前原誠司外相、大畠章宏国土交通相、細川律夫厚生労働相、松本龍環境相。首相も官房長官も日の丸・君が代法制化に反対だったという内閣って何なのでしょうね。 私には、世の中分からないことばかりです。(産経新聞政治部・阿比留瑠比)北朝鮮に拉致されていた蓮池薫さんの手記『半島へ再び』から、蓮池さんが翻訳した小説の作家が蓮池さんに語った言葉をご紹介します。「人が犯す最も大きい罪は、人の全てを奪う殺人、 他人の自由を奪う拉致も殺人と同じぐらい罪が重い。」この言葉は本当にその通りだと感じます。突然に他人の自由を奪い、残された家族を苦しめるのですから。産経記者の阿比留氏の仰るように、そんな殺人犯と同じような拉致実行犯や共犯者の釈放に署名して、「申し訳ない。間違いだった」という上辺だけの謝罪だけでは、済まされないことではないでしょうか。