オバマ米大統領、平和賞・劉氏の即時釈放を中国に要求(朝日新聞 10月9日)オバマ米大統領は8日、劉暁波氏のノーベル平和賞受賞を歓迎する声明を発表し、劉氏を即時釈放するよう中国政府に求めた。中国の政治改革の遅れにも言及し、「すべての男女、子供の基本的人権が尊重されなければならない」と強調した。釈放要求に徹底対抗へ=劉氏の平和賞、欧米が圧力−中国(時事通信 10月9日)中国の獄中にいる民主活動家、劉暁波氏(54)へのノーベル平和賞授与決定を受け、オバマ米大統領をはじめ、フランスやドイツなどが劉氏の早期釈放を相次いで求めた。民主化・人権問題で対中包囲網を形成しようとする欧米諸国に対し、中国は「内政干渉」と取り合わぬ姿勢を示し、徹底的に対抗する構えだ。 中国が世界第2位の経済大国となり、発言力を強める今、国際社会では「中国はごう慢、強硬だ」といった批判が充満。尖閣諸島沖での漁船衝突事件や南シナ海の領有権問題など、腕ずくで海洋権益拡大を進める中国と周辺国との摩擦も先鋭化している。 このため中国には、「(平和賞発表は)中国外交上、最悪のタイミング。西側には格好の攻撃材料となった」(政府関係者)との思いが強い。さらに、胡錦濤国家主席の後継内定が焦点となる共産党の第17期中央委員会第5回総会(5中総会)が15日に開幕。「党内の権力闘争に微妙な影響を与える」とみる者もいる。 中国は、民主化と人権改善を求める声が一気に強まれば、「共産党体制の安定を揺るがしかねない」(中国筋)と懸念。劉氏の平和賞決定を歓迎する米国などの動きを断固けん制する方針だ。---------------------------------------------------------------------劉暁波氏のノーベル平和賞受賞を受けて、欧米の先進国が相次いで受賞の祝辞と釈放を求める声明を発表するなかで、日本の菅首相はというと・・・ 【劉氏に平和賞】ノーベル平和賞に菅首相「受け止める」(産経新聞 10月8日)菅直人首相は8日夜、中国の民主活動家、劉暁波氏のノーベル平和賞受賞決定に関し、「普遍的価値である人権について、ノルウェーのノーベル賞委員会がそういう評価をし、メッセージを込めて賞を出した。そのことをしっかりと受け止めておきたい」と述べるにとどめた。中国国内で劉氏の受賞を伝えるNHKの海外テレビ放送のニュース番組が突然視聴できなくなったことには「事実関係を把握していない。ノーコメントだ」と答えた。また日本の名誉を傷つけた菅直人―ノーベル平和賞で及び腰コメント(島田洋一・福井県立大学教授Blog)中国の民主化闘士・劉暁波氏のノーベル平和賞受賞に関し、菅直人は予想通り、曖昧な逃げのコメントに終始した。仮にも、市民運動家として出発したはずの男の、なれの果てがこれだ。 一日でも長く首相の座に居座るため、国際的にも国内的にもひたすら波風を立てまいとするだけのその姿は醜悪という他ない。伸子夫人は夫の育て方を完全に誤ったようだ。 オバマ米大統領はじめ各国首脳部は、劉暁波氏の釈放を求めるコメントを次々出している。“逃げ菅”のおかげで、先進国中、日本が最も中共に気を使い及び腰だったと歴史に記されることになる。菅中拝(かんちゅうはい)と賤国(せんごく)が官邸にいる限り、日本の名誉はどこまでも傷つけられていくだろう。---------------------------------------------------------------------「中国は(意味を)しっかりと受け止めて頂きたい」ならまだしも、日本がノーベル平和賞を受賞したわけではないのですから、「そのことをしっかりと受け止めておきたい」という表現はおかしいです。毎日新聞の記事によると、温家宝首相との廊下会談で雪解けムードになっているという日本側の一方的な錯覚で刺激しない方向になっているためトンチン菅なコメントをするしかないそうですが、クローズアップ2010:劉氏ノーベル平和賞(その2止) 日本、評価避ける ◇「雪解け」に影響懸念(毎日新聞 10月9日)立派な賞を受賞したのですから、それを賞賛するのは当たり前であり、尚且つ相手を非難して良い正当な理由がある時は批判するという例え経済的依存があったとしても、「それはそれ、これはこれ」で、他の国と同じように是々非々の行動を取ればいいだけなのに、あまりにも腰抜けすぎます。こういう腰抜けぶりを見せつけられると日本は常任理事国になる資格がないと思えてきますし、残念ながら日本は国際社会から孤立するのではないでしょうか。菅首相の当たり障りのないコメントは「日本は民主化運動を弾圧する中国の味方ですよ」という スタンスを世界に表明しているようなものですから、 日本の代表がこういう姿勢を貫くと、日本人全体が人権を軽視する国と思われても仕方がありません。経済界の人間も領土や資源や人権なんて無視して目先の金を稼がせろ!ですしねぇ。◆「大国にひるまず」全会一致…ノーベル賞委員長(読売新聞 10月9日)ノルウェー・ノーベル賞委員会のトールビョルン・ヤーグラン委員長は8日、オスロ市内の同委で読売新聞と単独会見し、ノーベル平和賞を中国の民主活動家・劉暁波氏に授与することは、同氏の有罪判決が確定した段階(今年2月)で「不可避の状況になっていた」と述べた。さらに、委員会が全会一致で劉氏への授与を決めたことを明らかにした。 委員長は「相手が大国だから、委員会がひるんだと見られることは許されなかった」と述べた。また、「中国は大国となった。米国がそうであるように、大国は議論と批判の対象になることを知るべきだ」と注文をつけた。 民主活動家が平和賞を受賞すると、当該国の政府がかえって抑圧を強める「負の影響」も指摘されるが、「そのことはいつも考えている。だが、平和賞があるからこそ、(活動家が)守られている側面もある」と訴え、賞の意義を強調した。---------------------------------------------------------------------ノルウェーは中国が恫喝してきたり、今後、圧力を加えてきたとしても、多くの国が味方してくれるという確信があるから堂々とケンカを売れたのです。日本だって、領海侵犯した漁船船長を逮捕した際、中国が恫喝や圧力と強気な行動に出てきても、あのとき即座にビデオを公開して、中国の不当性を世界にアピールしていれば、日本の味方をしてくれる国が出てきますし、フジタの社員が報復で捕まっていたとしても、世界を味方に釈放を迫れたのです。ヤクザを相手にする場合の基本は、「毅然と対応し、その対応を一貫させること」にあります。事なかれ主義で場当たり的な対応をすればするほど、相手に付け入る余地を与えるってのは常識です。民主党はほんとに外交や政治がまるで分かっていません。