【福島みずほ対談】 内田樹さんと9条(一部抜粋)アメリカは日本を軍事的に無力化するために憲法9条を、有効利用するために自衛隊を、押しつけたのです。福島 私は、参議院の本会議場で「私は愛国者だ」と言ったことがあるのですが、 愛国心を「右翼」だけに独占されていることもおかしい。確かに内田さんの分析は鋭くて、国内で対立を持ってきて、(根本的な矛盾には)見て見ぬふりというと変ですが、知恵のような感じですね。 内田 日本人の知恵だと思います。 福島 と思いつつ、国会にいると奇妙に感じるのは、つまり日本の政治は何かの法律が成立したり、 在日米軍基地の条約ができるとそれをお土産のようにアメリカに報告しに行く。その姿は全く属国にしか見えないのです。 内田 軍事的には属国です。 福島 この気持ち悪さというのは何なのかと思いますね。右翼で反米愛国の人は少ないですが。。。 内田 難しいですね。 福島 自民党は「愛国心」が足りないですよ。「今の若者は何を考えているのだ」などと言っている人間がグアム移転協定などを結んで、その方がよほど「売国奴」だと思いますよ。私の方がよほど愛国者だと思っている。 でも内田さんの本を読むと、この気持ち悪さはこれとして認めながら、 その中でよりひどいことが起きないように頑張るのも一つの手だと、改めて覚悟を決めたのです。 ------------------------------(引用終了)-----------------------------この対談、なかなか興味深く読んでしまいました。福島氏が愛国者だとも思いませんが、日本がアメリカの属国なのは間違いないでしょう。ですが、この先、アメリカに加え中国の属国化も進みそうで、米中の属国として日本は非常に歪な状態のまま歩んで行くのでしょうか・・・。 それはさておき、前から不思議に感じているのが、反米な人ほどアメリカから押し付けられた憲法を大事にして、親米な人ほどアメリカから押し付けられた憲法を改憲せよと主張することです。アメリカが嫌いなら「アメリカ製の憲法なんて要らんわい! 改憲して日本独自で自衛隊も放棄した新平和憲法9条を作るんじゃい!」で、アメリカが好きなら「改憲なんてもっての外、 アメリカさまが作ってくれた憲法を後世大事にしよう。」となりそうなもんなのですが、そこの部分だけ考え方が逆転してるんですよね。いつも、ここだけは面白い現象だなと思います。