1999年、ノストラダムスの予言した恐怖の大王の代わりに登場した、あずまきよこさんのマンガ『あずまんが大王』。既存の4コママンガの概念を打ち破り、マンガ界に衝撃と、その後の4コママンガに大きな影響を与えた作品となりました。すでに連載は終了していますが、連載から10年を記念して新装版が小学館から発売されました。この作品は読んだことが無くても、連載中の『よつばと!』によって、あずまきよひこワールドに興味を持った人や、すでに、既刊を持っているファンが、コレクターズアイテム的な感覚で購入されるだけだろうと思っていたら、何処の書店も売り切ればかり。ようやく三宮のジュンク堂でゲットすることができて、中を見てビックリ仰天!売り切れる理由が分かりました。10周年記念の特別読みきりとして小学館の『ゲッサン(月刊少年サンデー)』に短期連載中の描き下ろしの新作が掲載されていることは知っていましたが、大幅に加筆・修正されてました。前半なんて、ほぼ全て絵が描き換えられています。セリフを変えたり、ネタそのものが新しくなって、旧ネタから差し替えられているページもあって、既刊と違いを見比べてみると楽しいです。以前、NHKの『マンガ夜話』で『よつばと!』がトークテーマだったとき、レギュラーコメンテーターのいしかわじゅんさんが、『あずまんが大王』(既刊)の1巻の頃の絵は、ありきたりな萌え絵だけれど、『よつばと!』では、別な作家のような鮮麗された絵になっていて、画風を変える努力をして、それを描きこなせる様になったあずまきよこさんの描く絵の成長ぶりを褒めていましたが、新装版の加筆修正されたページを見ると、本当に、余計な線が無くなってスタイリッシュになって、ネタは同じでも、新作に出会ったような新鮮な気持ちになりました。これは、売り切れるのも無理はありませんよ。来月、再来月に発売される2巻と3巻も同じように加筆・修正されてるんでしょうか?トーイ用のおやつを作ってみました。(姉が)