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2008年09月17日(水) 数々の有名人を生んだTVチャンピオン終了へ・・・。

16年半の歴史に終止符…テレ東『TVチャンピオン』が生んだもの

テレビ東京で長年木曜ゴールデンの看板番組として親しまれた
『TVチャンピオン』(現在の番組名は『TVチャンピオン2』)が、
今月18日放送分の「和菓子職人選手権スペシャル」をもってついに最終回となる。
 時には社会現象まで生み、また数々の話題や有名人を輩出し続けた
名物番組の終了を惜しみながら、
ひとつ16年半にわたる番組の歴史をざっと振り返ってみたい。


 『TVチャンピオン(以下テレチャン)』がテレビ東京で開始したのは、
1992年4月(60分枠)であった。1年半後の1993年10月から90分枠に拡大されたが、
その初回になんと、視聴率20.1%というテレ東バラエティ史上最高記録を樹立する
(のちに『開運!なんでも鑑定団』が記録更新)。一時はテレ東躍進の
一助を担うほどのヒット番組であった。それから13年たち、
大黒柱としての役目をほぼ終えつつあった2006年10月からは
、再び60分枠に戻して『2』にリニューアル。
ひと捻りしたチャレンジ企画内容でなおも固定ファンを楽しませ続けた。
 田中義剛と松本明子のスタジオMC(初期は東ちづるもいた)、
中村有志らロケMCの軽妙で安定感のある進行、
さらに田中信夫による重厚なナレーションは、
最盛期には「木曜のお茶の間の顔」になっていたともいえる。

 16年半の間に、『テレチャン』からは数々の名企画・好企画が誕生している。
 まずはなんと言っても「大食い」。
『テレチャン』といえば「大食い」というイメージを持つ人は多いはず。
現に、番組の栄えある第1回も「大食い選手権」であった。
 しかし、実際には「大食い」は番組開始のずっと以前の1989年から、
テレ東では特番として放映されていた。
『テレチャン』開始とともにレギュラーの座を得た様相である。
 番組では、赤阪尊子・岸義行・小林尊ら多数の大食いスターを世に出し、
さらに新星“ジャイアント”白田信幸が登場した所で、
中学生が給食で早食いを真似て死亡する事故が発生(2002年1月)、
TV界全体が「大食い」を競技という形で扱うのを当面自粛する悲運があった。
それから3年余のちの2005年4月、『テレチャン』とは別の特番で
「大食い」は復活し(その第1回に“ギャル曽根”こと曽根菜津子が登場)、
現在もタイトルに堂々と「元祖!」と標榜し定期特番として続行中である
(ちなみに次回放送は9月28日)。

 この「大食い」以外で他局に持っていかれた企画としては、
「リフォーム」や「マグロ漁」などが挙げられる。
あまりにも専門的で、誰も番組としては考えなかったが、
放送してみたら意外と視聴者がクギづけになった……という企画の数々。
もっともこの手の流用は、あちこちの放送局で扱われることで企画に
「おなじみ度」が増し、定番番組に育つこともある。
ひいてはそれがテレ東に視聴率として反映する場合もあるわけで、
“産みの親”としては痛し痒しかもしれない。

 一方、「大食い」のような競技スタイルの企画と並んで
『テレチャン』の柱だった企画が、知識を争う専門ジャンルのクイズスタイルである。
『〜2』ではあまりお目にかかれなかったが、
番組初期の頃はむしろこちらの形式に比重がかかっていた向きもある。
 番組開始当時に話題だった、フジテレビのマニア向けクイズ番組
『カルトQ』の早押しスタイルを真似た形式であった。
しかしながら、出場者があまりに早くボタンを押す余り、
問題がまったく視聴者に伝わらなかったため、
視聴者が欲求不満に陥るという問題が発生。深夜の『カルトQ』ならさておき、
ゴールデンタイムでこれはマズい……ということで開発された解決策が、
「わかった人は○○を完食してからボタンを押す」
「わかった人は××まで走ってからボタンを押す」という、
ゲーム的要素もまじえた早押しだった。この演出がじつにテレビ的で、
番組盛り上げ効果に一役買っていたのであった。

 また、この専門ジャンル部門の優勝者には、出場後、知識を生かした
専門家としての道に進む人が多数いるのが特徴といえる。
代表が“さかなクン”こと宮沢正之。10代で「魚通選手権」デビュー後、
同選手権で5連覇。現在は「お魚らいふ・コーディネーター」として
マスコミで活躍するかたわら、東京海洋大学の客員准教授も務めている。
 また、「温泉通選手権」で3連覇を果たした郡司勇は、
現在「温泉評論家」として雑誌連載多数。
「中高生お菓子名人選手権」で優勝した柳迫さやかは、
森永製菓に入社してデザートの開発を担当中。
さらに「ラーメン王選手権」からは、石神秀幸・北島秀一・大崎裕史・小野員裕の
「ラーメン四天王」や、「ラーメン業界のスポークスマン」こと
武内伸・新横浜ラーメン博物館広報(故人)らのラーメン評論家を輩出している。

 テレビ東京が「万年最下位」なる屈辱的代名詞で呼ばれていた頃に始まった
『TVチャンピオン』が、今や他局とすっかり肩を並べた感のある
2008年秋をもって、看板を下ろす。
 秋の改編期とはいえ誠に寂しい話ではあるが、
また新たな名物番組が誕生することを期待したい。

(Techinsight Japan 2008年09月16日09時21分)


-----------------------------(引用終了)----------------------------

毎週の放送が楽しみな数少ない番組の一つです。

それが終ると知って一抹の寂しさがあります。

しかも、『ウルルン滞在記』のように前もって終了の情報もなく

イキナリ終っちゃうと報道されたので驚いてます。

まず視聴率が取れるかどうかを最優先に考えて番組作りをする民放4社と違って、

面白いものを放送すれば視聴率は後からついてくるといった感じに、

テレビ東京だからこそ放送できる地味ながらも時代の先駆けになるような番組でした。

今年のお正月なんて、タレントを大勢集め騒がしいだけの似たような番組を

民放4局が放送している中で、

『TVチャンピオン』だけが、手先が器用な人王選手権SPで、

ひたすら将棋のコマを積み上げるといった感じに、

延々静かで地味な映像を流していたのですから、

本当に他の民放には真似できない大胆さがあります。

そして記事にあるように他局に真似されてしまう。

好き嫌いの分かれる「大食い」(私は大好き)だって、

TBSが『フードファイター』として大食い&早食い競争を放送した結果、

真似して早食いをした中学生の死亡事故を引き起こし、

見た目の派手な早食いではなく、

毎回、地味に大食いを競っていた『TVチャンピオン』まで

自粛に追い込まれるということもありました。

 昨年からは『TVチャンピオン2』と題名が変わり、

30分縮小され1時間番組になってしまったので、

少々物足りなく感じていたんですよね。

先週の、ひこにゃんなど全国のご当地ゆるキャラ(着ぐるみ)たちが、

マラソンや相撲など色んな種目で戦う『第2回ゆるキャラ王選手権』は、

ものすごく面白かっただけに前回と同じく2時間SPで放送して欲しかったなぁ。

あるジャンルについて物知りな人が出る「○○通選手権」も

たとえ興味がないジャンルであっても面白かったのですが、

どちらかと言えば、プロモデラー、和菓子職人、ガラス細工職人といった

さまざまな職種の人がその腕前を競う職人選手権のほうが、

画面越しに見てもため息がでるような作品が多く、

新たな発見もあって勉強にも刺激にもなるので見ていて楽しかったです。

バリスタという職業やデザインカプチーノ(ラテアート)が注目を集める今、

いつか東西の有名なバリスタを集めて、

「デザインカプチーノ職人選手権」なんてのを放送してくれないかと、

密かに期待していたのですが、叶わぬ夢となってしまいました。

さかなクンを筆頭に好きなことが仕事として成立するほど

有名になった素人さんや、

有名になったお店や職人さんも数多く輩出していますし、

せっかくなんだから、皆さんを集めて16年を振り返る

特番を持って終了とすれば嬉しかったのに。

公式サイトを見ると、

自動販売機通や鉄道通の女性やお城通などなど

まだまだ、出場者を募集しているようなので、

レギュラー番組としては終了しますが、

これからも「大食い」のように、たまに特番で放送してくれるのかなと、

密かに期待しています。

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