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2008年05月19日(月) 災害時こそ、その国の人命・人権に対する尊重の意志が分かる

緊急援助隊、日本へ撤退を検討・成都に移動へ

政府は19日、中国の四川大地震で救助活動をしている
日本の国際緊急援助隊を現在活動している四川省北川県から
成都に移動させる方向で検討に入った。
生存者救出の可能性が低くなったほか、
河川の決壊などによる二次災害の危険があるためだ。
成都に移動後は、中国政府から新たな救助活動の要請がなければ、
日本に撤退させる方針だ。

 町村信孝官房長官は同日午前の記者会見で
「(都市部での救出に関する)技術が生かせる分野は限られてきた」と述べ、
中国からの撤退を視野に入れていることを示唆した。
同時に「医療のニーズは間違いなくある」として、
中国政府からの要請があり次第、被災地でけが人の治療にあたる
医療チームを派遣すると表明した。

(日経新聞 5月19日13:36)


ほか関連ソース:
対日感情が好転 国際緊急援助隊の派遣で (1/2ページ)
対日感情が好転 国際緊急援助隊の派遣で (2/2ページ)
日本の緊急援助隊は煙たい? 住民歓迎も軍は「メンツが…」 (1/2ページ)
日本の緊急援助隊は煙たい? 住民歓迎も軍は「メンツが…」 (2/2ページ)

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救助活動を行う時間よりも、中国から指示されて、

「生き埋め現場」から「別の生き埋め現場」(しかも救助された後の場所とか)

へ移動させられるという移動時間の方が救助作業時間よりも多いのは、

人民の命より自国のメンツが大事な国だから、

日本人には「生存者の救出」をしてほしくないのだろうかと、

穿って見てしまうのは私だけでしょうか。

何時間も移動している時間があったら、

近場で1人でも2人でも多く生存者の捜索ができるのに。

日本の緊急援助隊のみなさんは、

もどかしい思いを引きずったままの作業だっと思いますが、

他者の評価など気にせず与えられた状況下において、

被災者の救助という職務を立派にまっとうしたと思います。

本当にお疲れ様でした。

日本へ帰国した後、中国の国民感情が感謝から、

批判に変わるようなことがないことを信じたいものです。


1000万人、厳しい避難生活 四川大地震1週間

マグニチュード(M)8を記録、死者約五万人と推計される
中国・四川大地震の発生から十九日で一週間。
被災者は一千万人を超え、被災地では支援物資も十分に行き渡らず、
住民らは厳しい避難生活を強いられている。
相次ぐ試練に胡錦濤こ・きんとう指導部は正念場を迎えているが、
未曾有の自然災害でチベット問題は影を潜め、国民の一体感も高まり、
北京五輪関係者からは「神の助け」との声も聞こえてくる。
日本政府は各国に先駆け国際緊急援助隊を派遣、
日中信頼関係確立への期待が高まっている。

 ▽政権強化へ正念場 胡主席、試練相次ぐ

 中国の胡錦濤国家主席は十二日の四川大地震発生後、直ちに温家宝首相を四川省に派遣、
十六日からは自ら被災地入りして救援活動の陣頭指揮を執っている。
今年三月に二期目の「胡―温体制」が本格的にスタートして以来、
チベット暴動に続く厳しい試練で、政権掌握力の強化に向けて正念場となりそうだ。

 「苦しく悲しい思いはみんなと一緒。全力を尽くし救出活動に当たります」。
胡主席は被災地入りの直後、地震で特に大きな被害が出た四川省綿陽市北川県を視察、
国営の中国中央テレビは住民の手を握り懸命に励ます様子を繰り返し報じた。

 視察途中、道路がふさがれていたため、胡主席は歩いて移動。
中国紙は「徒歩で被災状況を視察、住民を見舞う」(人民日報)とアピールした。
温首相の視察時と比べ、軍兵士への激励場面が多いのも特徴だ。

 胡主席と温首相の二人が視察先で顔を合わせ打ち合わせするのは異例で、
胡指導部が今回の震災対策を極めて重視していることを示している。

 しかし、インターネット上では「胡主席が現場に行くのが遅すぎる」
「地震後の反応が鈍い。救助隊の規模も小さい」などと一部に批判もある。
北川県では胡主席視察のため救助活動が一時ストップ、
住民が不満を言う場面も目撃された。

 一期目の胡―温体制発足後の二〇〇三年、新型肺炎(SARS)が国内で
猛威を振るい、国際社会から「情報隠ぺい」と批判を受けた際は、
温首相との二人三脚で難局を乗り切り、政権基盤固めにつなげた。

 北京五輪という大イベントを控えた胡主席にとって、震災対策は
「党内の求心力を高める上で大きな試金石」(北京の外交筋)となっている。

▽チベットの影薄まる 「神の助け」と五輪関係者

中国・四川大地震が発生した十二日夜、北京五輪のリスク評価担当チームの関係者は
「言い方は悪いが、これは神の助けかもしれない」とつぶやいた。
五輪関係者の間では、大地震がチベット問題の影を薄め、
国際社会との溝を埋める役割を果たすとの期待が出ている。

 発生翌日の十三日朝、福建省竜岩で予定通り聖火リレーが実施されると、
国内のインターネット上で「われわれ中国人に良心はないのか」といった非難が続出。
その後はリレーと並行して募金活動などが行われるようになり、
今や聖火リレーは「被災者との連帯」がテーマだ。

 人権やチベット問題への批判から「反中国」の象徴となった聖火リレー。
中国では国際社会の非難に対する反発から「団結」の声が強まり、
それに比例して排外感情が高まった。
しかし、大地震による中国人の「一体感」にはそうした危険要素はない。

 一九九五年一月の阪神大震災では、二カ月後に被災地兵庫県西宮市の
甲子園球場で選抜高校野球大会が開かれた。一時は開催すら危ぶまれたが、
外野フェンスに「復興・勇気・希望」の文字を書き開会式を行った。

 北京五輪でも「批判集中」から「メッセージ発信」という
「攻守交代」が起きるかもしれない。
もちろん、チベット問題には依然として国際社会が大きな関心を払い続けている。
中国側に政治的意図が見えすぎると、新たな批判につながりかねない。

(中国新聞 '08/5/18)


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今回の被災地にはチベットも含まれていますが、

震災後一週間が経過しても、

震源から北西部の地域(チベット自治区)や、

その他の少数民族地域の被災状況の情報が、

まったくと言っていいほど出てこないのはどういうことでしょうか。

中国側は、「道路が寸断されて行けない」なんて発表してますが、

ヘリを使って上空から被害状況の視察ぐらいはできるはずです。

チベット自治区やその他の小さな集落に住む

漢族を含む住民の命を見放しているのではと感じてしまうのですが。

チベット関係でのバッシングが震災によって緩和されたとしても、

現在、そしてこれからは被災者に対する状況に、

否が応でも世界の注目は集まります。

被災者に対する状況や感染症対策への対応次第では、

それで批判が集中するだけです。

また、今回の震災で、

中国国内の国民も共産党の胡散臭さに気付いてネット上には、

共産党を批判する声が相次いで書き込まれています。

災害時ほど国民の意思が団結する時はないので、

共産党なんて日頃の行いの悪さに加え、地震の対応のまずさで、

国民の心の奥底にためている不満が爆発して、

反政府デモが巻き起こらないかと戦々恐々として、

人命救助を優先させるよりも、

不満が爆発しないように必死で押さえ込もうとしているのですから、

災害時こそ、その国の人命・人権に対する尊重の意志が分かるってもんです。








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