水木しげるさんの自伝や家族が書かれた本を読むと、水木さんは、やはり「変人」だと思わずにいられません。誤解を招くので、お断りしておきますが、この「変人」というのは、良い意味での「変人」ということです。水木さんの娘さんが書いた本『お父ちゃんと私』を読むと、改めて、その大食漢ぶりに驚かされます。あのような食生活で、よく糖尿病やほかの病気にならずにいられるなぁと感心してしまいます。もしかすると、大食いの人と体質的に同じなのかもしれません。ある食べ物が気に入ると、一定期間は、昼食にそればかり食べるのだそうで、例えば、そうめんや鰻などにハマると、そればかり。しかも、決まったお店のものしか食べないのです。(家族としては、メニューを考えなくていいので楽かもしれませんが(笑))そして、一定期間を過ぎると、これまでのハマりっぷりが嘘のように、急に食べなくなるのだそうです。 先月の8日に86歳になった水木さんの4月7日の近況によると、マクドナルドのメガマックが気に入ったらしく、もしかすると、これまでの傾向と同じで、これからしばらくは集中的に、メガマックばかりをお昼に食しそうですが、かなりカロリーが高いので、大丈夫なのかと心配になります。そういえば、メジャーリーガーのイチロー選手は、ここ数年、毎日の朝ごはんは奥さんの作るカレーライスなのだそうです。同じ味のものを毎日食べ続けるイチロー選手も、ある意味で「変人」だと思います。ストイックなスポーツ選手など、何かを突き詰めて頂点を極めている人や、独特のこだわりを持って何かに取り組んでいる人というのは、変人の気質があるのかもしれません。いや、むしろ「変人」の気質がないと、頂点を極めるまでに到達できないのかもしれませんね。