昨日から今週の土曜日まで、NHKBS2で『とことん!石ノ森章太郎』が放送されています。こちら参照延べ30時間にわたり石ノ森作品をとことん語りつくす番組です。木曜日から土曜日には、私の尊敬する島本和彦さんがパネラーで出演されるので、どんな熱血トークが聞けるのか、そちらも楽しみです。さて、昨日、今日と、石ノ森章太郎さんが生み出したヒーロー特集です。石ノ森さんが生み出したヒーローは、昭和40年代から50年代にかけて、数多く生まれた、分かりやすい勧善懲悪の他のヒーロー番組とは違い、独特の哲学が常に盛り込まれています。仮面ライダー、キカイダー、ロボット刑事K、イナズマンなど、常に、「人間とは何だ?」とか「善と悪とはなんだ?」とか、「正義って何だ?」とか「人間は救うに価値のあるものなのか?」とか、改造人間や人造人間ゆえに人間とは一緒になれない孤独など、今のヒーロー番組では珍しくなくなりましたが、常に悩みや葛藤が盛り込まれています。今日の特集で紹介されている『人造人間キカイダー』を今になって改めて見返すと、子供向けでありながら、『仮面ライダー』よりも実にテーマが奥深いですね。マンガ版は特に哲学的です。マンガ版は読んでいなかったので、今度、読んでみようと思います。実は、石ノ森章太郎作品は、特撮番組やアニメは多く見ていますが、マンガについては、『サイボーグ009』『仮面ライダー』『仮面ライダーBLACK』以外にほとんど読んだことがありません。石ノ森作品のマンガを読んでいないのは、ちょっと損をしているのではないかと思い始めています。