水木しげるさんの奥様、武良布枝さん(水木さんの本名は武良茂です。)が書かれたエッセイ本『ゲゲゲの女房』(実業之日本社)を読みました。売れない貸本漫画家時代は「超」が付くほどの極貧生活。40歳を過ぎ、ようやく世間に認められプロの漫画家として商業誌デビュー。その後は、仕事の以来が殺到し発狂寸前の忙しさ。50歳を過ぎて疲労が溜まりダウンしてからは仕事の量をセーブし、自分の一番楽しみたいことである妖怪研究に世界中を駆け巡る。そんな水木しげるさんの伴侶として連れ添い、波乱万丈な半世紀を共に歩まれ過ごされた日々が綴られたエッセイです。極貧時代は、文字では書きつくせないほどのご苦労をなさったであろうに、その極貧時代を「辛かったけど不幸ではなかった」と自然体に回想しており、悲壮感より逆に清々しさを感じてしまいますし、プロとなってから売れっ子の仲間入りをして、何よりも寝ることが一番好きな水木さんが、睡眠時間を削ってまでマンガを描きまくった多忙生活の時も、ダウンしてからは仕事をセーブして、自分が興味あることを徹底的に楽しんでいらっしゃる今も、常に水木さんを陰で支え続けた奥様の回想を、丁寧に優しい語り口で書かれており、読んだ後に心が爽やかな気持ちになりました(^ω^)本のサブタイトルでもある、「人生は、終わりよければ、すべてよし!」こう言いきれる人生にしたいものです。ちなみに、水木さんの次女の悦子さんが書かれた本も今月、出版されましたが、こちらはまだ入手できてません。早く買わねば。関連ソース:本よみうり堂 著者来店「ゲゲゲの女房」 武良布枝(むらぬのえ)さん苦楽ともに 夫唱婦随