チベット騒乱 中国、武力弾圧を否定「焼死など」と発表中国チベット自治区ラサの騒乱について、自治区のシャンパプンツォク主席が17日午前、騒乱後初の記者会見を開き、騒乱による死者が13人に上ったと述べた。いずれも暴徒による殺害や火事による焼死などで、治安部隊による犠牲者はなかったとし、武力弾圧の事実を全面否定した。 同主席はデモ隊の制圧は武装警察と公安(警察)が行っており、軍は加わっていないと強調。「治安部隊は発砲しておらず、戦車など人を殺害する武器は一切使っていない」と述べた。重傷者6人を含む61人の警察官が負傷したという。 新華社通信によると、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が中国政府を批判したことに対し、自治区高官は16日、「全くナンセンスな発言で、僧侶と住民は完全な信教の自由を享受している」と反論。ラサ市のドジェ・ツェジュグ市長も「分裂主義者の妨害さえなければ、チベットは歴史上最高の発展期にある」と述べた。政府機関や学校は17日から平常通りに再開するという。 また、新華社は16日、事件後初めて「ダライ(・ラマ14世)集団の社会破壊活動は必ず失敗する」との論評を発表、「表面上はチベット独立を放棄したと言っているが、実際は分裂破壊活動をやめていない」と批判した。 ダライ・ラマ14世が「北京五輪が開かれる08年は、チベット人にとって重要かつ最後のチャンスになる」「五輪期間中にデモ活動を行い、要求を訴えるべきだ」と発言していることを取り上げ、チベット問題と五輪を絡めていると指摘。暴力行為を先導しているのは間違いないと断じた。 一方、インドに拠点を置く非政府組織(NGO)チベット人権民主化センターのウェブサイトによると、チベット人が多く住む四川省のアバ県での治安部隊との衝突による死者は計15人に達した。遺体は僧院に運び込まれ、20代半ばの元僧侶も含まれているという。 (以下省略)(朝日新聞 2008年03月17日13時49分)-----------------------------(引用終了)---------------------------->ダライ・ラマ14世が「北京五輪が開かれる08年は、>チベット人にとって重要かつ最後のチャンスになる」>「五輪期間中にデモ活動を行い、要求を訴えるべきだ」>と発言していることを取り上げ、>チベット問題と五輪を絡めていると指摘。暴力行為を先導しているのは>間違いないと断じた。これが、ネット上での意見なら、必ず情報ソースを出せと言われますね(笑)◆「群衆に装甲車突入」…ラサ住民中国政府は暴動が発生したチベット自治区入りを事実上制限しており、暴動の詳細は明らかでない。ラサ在住者に電話して聞いた。チベット族男性によると、ラサ中心部では15日現在、周辺を公安や武装警察などが封鎖。公安の車両が巡回し、交差点などには銃を持った武装警察官が立っており、外出できない状況という。また、日本人男性によると、ジョカン寺(大昭寺)周辺の八角街にはバリケードが築かれ、周囲を封鎖。14日よりも封鎖区域は拡大された。 チベット族男性によると、14日の暴動のきっかけとなったのは、当局の警備車両が群衆の中に突っ込んだことだったという。 男性の同僚は同日午後3時ごろ、ジョカン寺の西にある金谷ホテル近くに展開していた装甲車4台のうち、緑色の1台が群衆に突っ込み、市民が次々に倒れるのを目撃。軍のトラックが倒れていた100人以上を収容して、どこかへ搬送して行った。この後、怒ったチベット族たちが漢族の店などに焼き打ちをかける騒ぎに発展したという。(読売新聞 2008年3月16日03時37分)「死者100人情報も」=抗議行動続く−チベット亡命政府(一部抜粋)声明では、抗議行動は10日、ラサの内外で平和的なデモとして始まったが、当局が多数の武装車両を投入、群衆への発砲を開始したため騒乱状況になったとされる。一部の警察官は僧侶に変装してデモ隊の鎮圧に当たり、これがデモ隊をさらに挑発する格好となって警察車両の焼き打ちにつながったという。(時事通信 2008/03/16-00:56)海外では、このような報道も。IndiaDaily (Mar. 15, 2008) Tibet massacre ・more than 500 killed, 10,000 injured ・a massive violation of human rights by China(訳)チベットの大虐殺・1万人の負傷者・殺された人500、中国による大規模な人権侵害記事を簡単に訳すと、衛星画像により死者500人以上、負傷者1万人以上が確認されたらしいということです。-----------------------------(引用終了)----------------------------中国政府は武力弾圧を否定し、犠牲者は暴徒に殺されたのだと主張していますが、日本人旅行者や外国人旅行者も、大砲や銃声がしていたと証言しています。武力弾圧していないというのであれば、なぜ、海外のジャーナリストの入国を拒否したり、チベットへの各国の人権視察団の調査を拒否したり、中国からYouTube等ネットの一部、ようするにチベットに言及しているページに繋がらないようにフィルタをかけたり、報道規制を解かないのでしょうか。チベット人と中国共産党のどちらの主張を疑うかと言えば、それは、当然のように中国共産党の主張を疑います。なぜならば、中国から配信される映像が、デモの一部が暴徒化している映像や、武装警察が旅行者を救出したという映像しか出さず、 デモや暴徒を平和的に収束させている様子が収録された映像が、3日が経過しても一つも出てきていないからです。もし、チベット自治区の主席が主張するように、武力を使わずに事態を収束に向かわせたのであれば、これ見よがしにその映像を配信しているのではないでしょうか。↓こういう残虐的な発想が中国人そのものでしょ。「暴徒が市民13人殺害」とチベット当局、武力鎮圧は否定(一部抜粋)同主席は、「暴徒らは極めて残忍だった」と述べ、無関係の人間にガソリンをかけ火をつけたり、巡回中の警官を殴り倒し刃物で肉を切り取ったりしたと語った。(AFP通信 3月17日)こんな感じに、いわゆる南京大虐殺も誇張されていったのでしょう。オマケ:産経新聞 3月17日付 産経抄無神論者の共産党員にはピンとこないだろうが、因果応報とはこのことだ。19年前、チベットの漢民族支配に抗議するラマ僧のデモが頻発し、事態収拾のため自治区書記に派遣されたのが、若き日の胡錦濤国家主席だった。 ▼胡氏は、ラサに戒厳令を敷き、強硬路線を前面に押し出して騒乱を鎮圧した。このときの“功績”が認められて出世の階段をかけあがっていくのだが、北京五輪の大事な年にチベットで大騒乱が起きた。主席として最高の晴れ舞台を目前にはらわたが煮えくりかえっていることだろう。 ▼現地では外国メディアの取材が厳しく制限され、正確な情報はなお乏しい。だが、中国国営テレビが流した銀行や商店を襲う人々の顔つきだけをみてもチベット人の怒りの激しさがわかる。 ▼世界の鉄道ファン垂涎(すいぜん)の青海チベット鉄道開通以来、ラサへの観光客は飛躍的に増えた。しかし、もうけているのは漢民族が経営するホテルや土産物屋ばかりだという。漢民族の移住者も増え、日に日に強まる中国支配に人々の忍耐も限界にきたようだ。▼それにしても日ごろ国会の内外で、「人権、ジンケン」と声高に唱えていらっしゃる方々の声がチベット問題では小さいのはどうしたことか。今国会に人権擁護法案の上程を考えておられるセンセイたちは、与野党問わず「チベット人の人権を守れ」と中国大使館に押しかけても不思議ではないのに、そういった話は寡聞にして聞かない。 ▼そうじゃない、というのなら行動で示してほしいが、ここは一番、親中派の福田康夫首相の出番だ。電話でいいから胡主席に自制を求め、ダライ・ラマ14世とじっくり話し合うよう勧めてはいかがか。これなら日銀総裁のように国会承認も要らないですよ。