07年の出生数、2年ぶりマイナス・少子化に再び拍車も厚生労働省が20日発表した人口動態統計(速報)によると、2007年の出生数は前年に比べ1341人減の112万937人と、2年ぶりの前年比マイナスとなった。同省は20歳代の女子人口の減少に加え、人口が多い1971―74年生まれの「団塊ジュニア」世代が30歳代後半にさしかかり、「出産する女性が減ってきたことが影響した」と分析している。少子化傾向に再び拍車がかかる恐れも出てきた。 06年には出生数が6年ぶりに前年を上回り、合計特殊出生率も05年の1.26から1.32に急回復したが、回復傾向は持続しなかった。ただ、出産できる女子人口の減少で出生率を算出する際の分母も小さくなるため、07年の出生率は前年とほぼ同程度の1.3台の水準にとどまりそうだ。 07年は婚姻数も2年ぶりに前年比マイナスで、1万890件減の73万7127件となった。これまで結婚が遅くなりがちだった団塊ジュニア世代の「結婚ラッシュ」が一巡したことが原因とみられる。 (日経新聞 2月22日 00:10)-----------------------------(引用終了)----------------------------少子高齢化の問題は勤労世代の支払う社会コストの増大が最大のネックであり、改善されなければならない問題なのですが、現実問題として、少子化対策が叫ばれているのに、実際は産婦人科医や小児科医の減少、保育園などの不足、急な出産に対して、患者受け入れの対応不能による救急車で病院たらい回しなど、子供を生み育てることに不安感じる印象を与える事柄が、頻繁にメディアを賑わせますし、仕事と家庭を両立したいとか、出産後ももとの職場で差別なく働きたいとか、出産・育児で休ませて&育児手当の支給など、昔と違って、出産と出産後に社会に対して要求することが多くなっているのですが、その時代背景の変化に政府や社会が柔軟に対応しきれておらず、制度の確立が不足していることが、生み育てることを躊躇させる原因の一つとなっていることと、また、ほかの理由として、子供が欲しくても、子供を育てる余裕が無く断念している家庭が多いことや、一人で生活するのがやっとで結婚なんてとんでもないというような、経済面での理由も多くなってきていることも確かなのではないでしょうか。もし、今の少子化の原因が、子育ての不安や経済面の理由ではなく、まだまだ遊びたい(趣味を優先させたい)といった、子育ては面倒くさいというような感じの、もともと子供なんて要らないという考え方の夫婦や、一人の方が気楽で良いと結婚願望さえない個人が多いのであれば、これは考え方や価値観の問題になってしまうので、少子化問題の解消はさらに難しくなってしまうとは思います。