読売新聞 自民総裁選スタート、福田・麻生両氏が立候補届け出自民総裁選:菅氏が痛烈批判「派閥が完全復活」民主党の菅直人代表代行は15日午前、日本テレビの番組に出演し、自民党総裁選について「始まったとたんに終わった。派閥が完全復活し、全員が主流派を狙ってなだれ込んでいる。自民党は劣化している」と痛烈に批判した。 また、菅氏は「誰が新首相になっても国民の選んだ政権ではない。参院選で示された国民の意思をもう一度問うとしたら衆院選しかない」と述べ、早期の衆院解散・総選挙を求める考えを強調した。(毎日新聞 2007年9月15日 11時11分)-----------------------------(引用終了)----------------------------いつもなら、菅氏の発言は「お前が言うな」という感想しかありませんが、今回ばかりは言ってることはその通りです。国民からすれば総理大臣は直接選べないとは言え、小泉、安倍の両氏が総裁になる前は、自民党の議員たちも国民の支持を気にしていたようですが、さすがに今回ばかりは、党存続のためになりふり構っていられない状態なのか、国民の支持や、麻生氏と福田氏の掲げる政策を見てから判断せずに、一挙に福田支持に固まっています。 大手既成メディアは、福田支持なのか「派閥談合」とか「古い自民党に逆戻り」という表現を極力使わないようにしているようですが、派閥政治時代の古い自民党に逆戻りした印象は否めず、このままでは、自民党とメディアが盛り上がるだけの、つまらない総裁選で終ってしまいそうです。 麻生氏と福田氏の政策を聞くと、内政は修正を施しながらも基本的には改革の継続なので、どちらが総裁になっても内政が激変することはないでしょう。福田氏の掲げるアジア外交政策は民主党と大差ないようですが、福田氏の発言を評価する層は、アジア外交政策を評価したとしても、基本的に自民党が嫌いな層なので、票を呼び込むことは不可能と思われます。自民党としては、これ以上自民支持者を手放さないためや、民主党とも政策論争で渡り合えそうということで、無難な福田支持になっているのでしょうが、既得権者の反発を抑えて、構造改革や財政健全化、さらには公務員改革や地方問題などを行うためには、国民からの支持をうまく集めることができないと、改革の続行は難しくなりますが、自民党の掲げる改革路線に拒否反応を示している有権者や、福田氏の外交姿勢や思想に拒否反応を示す有権者は多く、見た目からも福田氏の人気は上がりそうもありません。(とくに女性層からの人気はほとんど得られないでしょう。)まぁメディアが福田氏を支持しまくれば、有権者の反応は変ってくるかもしれませんが・・・。