欽ちゃんゴール、瞬間最高42・9% チャリティーマラソン日本テレビ系で19日夜、タレント萩本欽一(66)による24時間チャリティーマラソンのゴールを中継した番組「行列のできる法律相談所」の視聴率が、関東地区で35・3%、関西地区で33・1%を記録したことが20日、ビデオリサーチの調べで分かった。 同番組の瞬間最高視聴率は、萩本がゴールした直後の午後9時7分で、関東地区42・9%、関西地区39・1%。 萩本は18日夕から始まった「24時間テレビ30『愛は地球を救う』」で約70キロのマラソンに挑戦。19日午後8時54分の番組終了までにゴールできなかったため、同局は同九時からの「行列のできる−」の放送内容を一部変更してゴールの模様を中継した。(産経新聞iza 08/20 14:04)-----------------------------(引用終了)----------------------------この番組には疑問を感じつつも、何だかんだ言いつつ踊らされていると分かりつつも、毎年、最後の10分ほどは見てしまいます。 間最高視聴率が42%を越えたとなると、日テレとしては今後も手放せない企画となりそうです。 武道館と全国の系列局で行われているイベント制作&運営費や、そこに出演しているタレントや歌手のギャラを合わせれば、集まる募金額より圧倒的に多いわけで、それらに支払われるお金はスポンサー料の一部が利用されるわけですが、チャリティと無関係の24時間マラソンが、番組恒例の中核イベントになってしまっているのは、どう考えても、まずは驚かせる人選によって宣伝を兼ねた話題づくりと、視聴者の興味を引きつけ安定した視聴率とラストの瞬間最大視聴率の確保や、番組の最後を締めくくるための盛り上がりに貢献してくれるからでしょう。つまりチャリティ番組のなかに、放送局とスポンサーのための企画を組み込んでいるわけです。ですから、今年のランナーであった萩本欽一さんや過去の歴代ランナーは、テレビ局の視聴率と広告収入のために走らされていることになります。それを見て感動するのは個人の勝手ですが、同じチャリティー番組を作るのであれば、視聴者からお金を出させるだけでなく、チャリティの収益性、救済活動の手助けとなるような企画に時間とお金を割くのが本筋だとは思います。 初期の頃は番組を通して、貧困や障害・差別などに対する国民の意識を啓発する企画テーマが多かったように思いますが、24時間マラソンが始まってから、そういう方向は薄くなってしまい、個人の挑戦とカラオケタイムを流すだけの内向きで押し付け的な感動強要番組となってしまいました。 また、今回のような高齢者が長距離・長時間のマラソンをして、痛い足を引き釣りながらゴールをするのは、見ていてもかなり痛々しいだけで爽快感も無く、それを涼しい所で歌を唄って励ましたり、「頑張れ」とか「勇気を貰った」なんてFAXを送っている人は、かなり薄情で残酷なことをやってしまっていると感じます。裏にどのような思惑が絡んでいようとも、それを見て感動するのは個人の勝手ではありますが、テレビ局と視聴者のこういう鈍感さも、この番組が年々チャリティーの趣旨からかけ離れて、安っぽくなっていく原因なのではないでしょうか。まぁ、「やらない善より、やる偽善」という言葉があるように、この番組はこれで良いのかもしれませんが。