今日の朝日新聞の朝刊に、妖怪「ぬりかべ」の本当の姿が、ついに判明したという記事が載っていました。ぬりかべと言えば、水木しげる先生の『ゲゲゲの鬼太郎』でお馴染みのこの姿が有名で、すぐに↓を連想しますが、そもそも「ぬりかべ」については、明治の民俗学者柳田国男氏の『妖怪談義』によると、「夜道を歩いていると急に行く先に壁のようなものが現れ、 さえぎられてしまい通れなくなってしまう。 棒で下のほうをはらうと消える。 これは妖怪「ぬりかべ」の仕業である。」といった感じに各地に言い伝えはあったものの、これまではその姿が描かれた絵が発見されておらず、伝承を元に水木しげる先生が創作した姿でした。 今回、「ぬりかべ」の本当の姿が分かったのは、米国ブリガムヤング大学の図書館に寄贈されていた江戸期の絵巻を日本の幻想文学を研究するニュージランド・オークランド大のローレンス・マルソー准教授が今年の5月にその絵巻の画像データを川崎市民ミュージアムの湯本豪一学芸室長に提供したことがきっかけです。提供を受けた絵巻のデータを湯本さんが所有している別の絵巻と照合し、米国の絵巻に「ぬりかべ」の名があったことで、これまで謎に包まれ創作でしかなかった「ぬりかべ」の本当の姿が判明したということです。では、「ぬりかべ」の本当の姿をご覧ください。獅子か犬のような姿で、ぜんぜん印象が違います。水木先生が伝承を元に創作した「ぬりかべ」も可愛いですが、絵巻に描かれている「ぬりかべ」も可愛いですね。妖怪好きには久しぶりに心ときめいた話でした。↓こいつに似ているかも(笑)