カルト宗教や悪質商法の被害者救済に奮闘しておられ、TVでおなじみの紀藤正樹弁護士のブログで、拙日記が紹介されていました。弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS−BLOG版さま2007.07.01 ゲッペルス?→ゲッベルス文章を引用してしまうと、著作権侵害だと言われる可能性もあるので、こちらで内容を要約しますが、ナチスドイツのゲッベルスを持ち出しつつ、安田好弘弁護士に対しての攻撃(懲戒請求)は、民事的、刑事的にも業務妨害事件に当たるそうで、他人の意見を尊重しない日本がこのまま戦前回帰しないか懸念されています。で、この↓事件のリンクとともに、産経新聞2007年6月5日被告弁護めぐり日弁連に脅迫状 光市母子殺害拙日記(5月27日)へのリンクがありました。いくつか疑問に感じたことを書きますが、脅迫状や銃弾のようなものを弁護士事務所に送るという行為は、正当化されるべきものではなく言語道断ですが、懲戒請求が弁護士に対しての業務妨害に当たる行為だと言われても、懲戒請求は弁護士会も必要と認めている制度でもありますし、弁護士法58条には「何人も、弁護士又は弁護士法人について懲戒の事由があると思料するときは、その事由の説明を添えて、その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会にこれを懲戒することを求めることができる。」このように当事者でなくとも誰でも懲戒請求ができると書いていますし、 日弁連のサイトにも懲戒請求の方法が載っているといことは、法律の素人である一般人にも認められる正当な権利だと思いますし、そして、複数のメディア報道を通じて知ることのできる情報を基にして、懲戒請求を出したとしても弁護士法の56条の規定に則り、正当な手段を使って懲戒請求を求めるのであれば、民事的、刑事的にも、違法性などの問題があるとも考えられないのですが。(まぁ、法の素人と法のプロフェッショナルでは、 違法性の概念が根本的に違うこともありえますが。)それに、最終的に数百、数千、数万の懲戒請求が届いたとしても、懲戒するかどうかの最終的な判断を下すのは弁護士会であり、必ず懲戒請求が通るというわけではないのですから、弁護の権利を剥奪するものでもないのではないでしょうか。また、安田好弘弁護士は長年に渡り死刑廃止運動に取り組んでいる人物であり、多くの懲戒請求が届いたとしても、それによって、自信を持っている自分の信念や言動が萎縮することも考えられません。 私は、カルト宗教の被害者や悪徳商法の被害者のために弁護活動を取り組む紀藤弁護士の行動はとても尊敬しています。紀藤弁護士は安田好弘弁護士と同じ職業柄、そして同じ第二東京弁護士会に所属していることもあって、擁護するという気持ちは理解できます。しかし、今回の安田好弘弁護士らの弁護によって、日本の全ての弁護士を一括りにして、そして弁護士の仕事そのものをバカにする風潮が一部に蔓延しています。これは弁護士界全体の信用を侵害し、良くないことだと感じるのですが、紀藤弁護士はそれでも構わないのでしょうか。懲戒請求を出されることが弁護士に対する業務妨害に当たる行為なのであれば、 弁護士法を改正して、請求できるのは裁判の当事者のみにするか、制度そのものこそを無くすべきではないでしょうか。