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2007年01月05日(金) ロスト・ジェネレーション

首相と民主代表、伊勢神宮を参拝

安倍晋三首相と民主党の小沢一郎代表は4日、
ともに三重県伊勢市の伊勢神宮参拝から1年を始動した。

 首相は参拝後、記者団に「今年は本当に日本にとっても、
私にとってもいい年にしたいなと思う」と表明。
昨年末は閣僚辞任などの不祥事に見舞われたが、巻き返しを目指す構えで、
参道からの「頑張って」という声援に手を振って応じた。

 小沢氏の伊勢神宮参拝は初めて。参拝後の記者会見では
「努力をしない者に神様がほほ笑むことはないと思う。
参院選に向けて力の限り全力で努力するので、
神様どうぞお見届けください、という気持ちでお参りした」と力を込めた。

(日経新聞 00:20)


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毎回、思うことなのですが、

首相や閣僚が靖国神社に参拝すれば「政教分離に反する」とか

「公的参拝ですか?私的参拝ですか?」と騒ぐメディアは、

伊勢神宮なら問題視せず普通に報道しているのでしょうか。

靖国神社への参拝が憲法の定める政教分離に反しているのなら、

伊勢神宮の参拝も同じように問題視しなければいけないはずなのですが。


「挽回できる」61% 25〜35歳、本紙世論調査

 努力しても報われないかもしれないが、
おくれをとっても挽回(ばんかい)できない社会とは思わない――。
バブル経済崩壊後の「就職氷河期」に社会に出た25〜35歳の世代に、
そんな見方が広がっていることが、朝日新聞社の世論調査(面接)でわかった。
この世代では非正規雇用が増え、賃金などの格差が広がった。
こうした状況が今後も続くのは「望ましくない」との意識は、
あらゆる世代に定着している。

 調査は昨年12月2、3の両日、実施した。

 25〜35歳の「ロストジェネレーション」が今の日本社会をどう見ているのか。
努力すれば報われる社会だと思うかでは「報われる」45%、
「報われない」48%と見方が分かれた。
だが、一度おくれをとると挽回できない社会かどうかは
「挽回できない社会」は35%にとどまり、
「そうは思わない」が61%と、他の世代と変わりはない。

 また、自分の将来について期待と不安のどちらが大きいかでは、
「期待」33%は「不安」64%を下回ったものの、
全世代合計で「期待」24%、「不安」67%だったのに比べると、
この世代の「期待」はいくらか多めともいえる。

 一方、非正規雇用が増えてきたことは日本にとってよかったかどうかを聞いた。
「よかった」は8%(全世代合計6%)で、
「よくなかった」は43%(52%)。
この世代で最も多かったのは「どちらともいえない」49%(38%)だった。
正社員と非正規社員との賃金格差については、
「おかしい」50%(50%)だが、
「当然だ」も46%(42%)ある。

 しかし、非正規雇用の増加が今後も続くことには、
「望ましくない」77%(82%)が
「望ましい」11%(7%)を大きく上回った。

(朝日新聞 2007年01月04日23時10分)


-----------------------------(引用終了)----------------------------

マスメディアは、バブル経済崩壊後の「就職氷河期」を

実体験している25〜35歳の世代の若者を

「ロスト・ジェネレーション」(失われた世代)と指しているのですが、

朝日新聞は今年から「ロスト・ジェネレーション」という連載を始めています。

私自身も、ちょうどこの世代に含まれるので、毎日興味深く読んでいます。

しかしながら、メディアに定着している「ロスト・ジェネレーション」を

“失われた世代”と訳すのは誤訳のようですが・・・。

『愛・蔵太の少し調べて書く日記』さま:20070101
「ロスト・ジェネレーション」を「失われた世代」と訳していいものかどうか


 話を記事に戻しまして。

「挽回」という言葉ひとつにしても、

人それぞれ挽回したいと思う事柄が違いますし、

何を持って挽回出来たとするのかも定義が幅広く曖昧なので、

「おくれをとっても挽回できると思いますか?」と聞かれれば、

Yesと答える人は多くなるのは当然ではないでしょうか。

また、25〜35歳の就職氷河期世代であっても就職できている人と、

社会に出ていない(ニート、フリーター)人とでは、

意見は明らかに違ってくるでしょう。

後者では、挽回できると思っている人はほとんどいないのではないでしょうか。


> また、自分の将来について期待と不安のどちらが大きいかでは、
>「期待」33%は「不安」64%を下回ったものの、
>全世代合計で「期待」24%、「不安」67%だったのに比べると、
>この世代の「期待」はいくらか多めともいえる。

この先、自分の経済や健康面などになんらかの不安を感じない人は、

よほどの鈍感な人間以外にまず居ませんし、

メディアの論調を見ても、将来に期待や希望を見出すというより、

人々を不安にさせる特集記事ばかりが目に付くので、

どの世代でも「期待」より「不安」のほうが大きいのも当然だと思います。

メディアは不安を煽る方が売り上げが伸びるとはいえ、

不安は更なる不安を呼び込むだけなので、

生きていても、この先なんの希望も見出せない社会という印象だけを与えるのは、

精神的にあまり健全ではないと思います。

(現実に対して楽観しすぎる論調に終始するのも問題ですが。)

しかしながら、マスメディアに不安を煽る論調が多く、

将来になんらかの不安を感じていても、

ロスト・ジェネレーションとされる世代に、

挽回できそうだという考えを持っている人が多いのは、

まだ希望を捨てていない状況ですし、

例え結果が残せなくとも自分の向上に繋がっているので、

努力した時間が無駄になることはないと理解しているという表れでもあります。

そして、すべての世代に、非正規雇用が増えてきた現状と

今後増加する状況を望ましくないと考えている人が多いのも、

この状態を打開できないかという健全なものの考え方が出来ているといえるので、

悲観するような悪いアンケート結果ではないと思います。


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名塚元哉 |←ホームページ