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2006年12月26日(火) あやしい『週刊現代』の記事。

昨日、新聞朝刊の『週刊現代』の広告に、

週刊現代 [1月13日号]  2006年12月25日(月曜日)更新

「蓮池薫さんは私を拉致しようと日本に上陸していた」
−実名告白 元小学校教諭・横井邦彦、日本人拉致事件


という記述がありました。

どこかで見たことがある話だと思い起こしてみると、

mumurブログさまが以前に、この元教師のブログを紹介していました。

November 29, 2006 私は拉致被害者に拉致されかかった
拉致されかけたと主張している元教師のブログ『労働者のこだま(国内政治)』
2006-11-14 04:29:14 正直に言います

雑誌に載ったことにより、ブログが炎上したために該当のエントリは削除されましたので、

どのような内容だったのか、キャッシュをご覧ください。

元教師のブログには他にもこの件に関しての関連エントリがあったのですが、

残念ながらすべて削除されていました。

2006-11-26 22:41:12 証明はできません

2006-12-02 23:41:49 感謝とお礼

2006-12-25 16:02:59 おことわり
「一身上の都合」により、しばらくブログと
ホームページの更新を中断いたします。(再開は、1月15日の予定です)


自分の主張が本当だと言い張るのなら、なぜ削除したのでしょうか。

拉致問題:蓮池薫さんと政府、週刊現代記事で抗議

北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さん(49)と
河内隆・内閣官房拉致問題対策本部事務局総合調整室長は25日、
同日発売の「週刊現代」(07年1月6・13日合併号)が掲載した
蓮池さんに関する記事が「完全に事実に反する内容」として
講談社(東京都文京区)の野間佐和子社長と同誌の加藤晴之編集長に
抗議する文書をファクスと郵便で送った。

 記事は「蓮池薫さんは私を拉致しようと日本に上陸していた」という
見出しで元小学校教諭の実名告白として掲載。
蓮池さんは「作り話を一方的に取材したことにあきれ果て、
大きな不快感と憤りを禁じ得ない」とコメントし、
河内室長も「記者が約束なしで蓮池さん宅を訪問し、
一方的に教師の手紙を手渡したとのことで、(記事は)取材ルールを
逸脱する」としている。

 一方、同誌の加藤編集長は「北朝鮮を非難し、拉致問題の真の解決のために
蓮池さんの証言を検証する必要性を喚起した。証言を精査して掲載した」
とのコメントを発表した。

(毎日新聞 2006年12月25日 19時56分)


-----------------------------(引用終了)----------------------------

北朝鮮は工作活動の目的も含んで多くの日本人を拉致しており、

例えば、1978年に拉致された田口八重子さんは、

1985年に起こった大韓航空機爆破未遂事件の

犯人・金賢姫(キム・ヒョンヒ)の教育係だったように、

北朝鮮で工作員相手に日本語を教えさせたりといった、

被害者の中に何らかの工作活動を強要されていたのは事実です。

まだ話せないこともあるでしょう。

ただ、元教師の主張のように、一度、日本から拉致した被害者を

日本に連れて行き、拉致を実行させようとしたというのは、

北朝鮮からすれば、かなり危険な行為ではないでしょうか。

拉致被害者の方が隙を見つけて、逃げ出すということもありえます。

元北朝鮮工作員・安明進(アンミョンジン)氏が韓国へ工作に出たとき、

そのまま亡命したこともあるのですから。

 今日放送された『ムーブ!』で、重村教授がこの記事を検証されていましたが、

まず三つの疑問として、

1・「記事の中で元教師に対して蓮池さんが自分の拉致された状況や、
 なぜ、この元教師を拉致しなければいけないのかとう機密情報や、
 体育館まで来た経緯などをペラペラと喋りすぎている。」

2・「機密を漏らしたら、向こう(北朝鮮)に戻って処刑される。」


確かに、拉致に失敗した場合のことを考えれば、

国家機密を喋りまくり拉致を実行しようとはしないでしょう。

それに「貴方を拉致します」と言われて、喜んで着いていく人はまず居ないでしょうし。

 また、この元教師が「参院選選挙に出馬届を出している私を

拉致したら大騒ぎになる」と言って難を逃れたことについては、

3・参院選出馬予定者かどうかも確かめない工作員などいるわけがない。

ということです。

 そして、重村教授がさらに検証した「証言は後付け」の例としては、

蓮池さんは86年にこの元教師を拉致しようとした時に、

「私は金正日政治軍事大学を出た後、ポンファ大学に進学した」旨を話したが、

・この2つの学校は92年に分離されたもので当時は一つの学校だった。
 つまり元教師の証言は後から見聞きした情報をもとに組み立てたもの。


※クリックすると大きな画像になります。

このような後付の情報も多く、「信憑性に乏しい」ということでした。

>同誌の加藤編集長は「北朝鮮を非難し、拉致問題の真の解決のために
>蓮池さんの証言を検証する必要性を喚起した。証言を精査して掲載した」

とコメントしていますが、証言に関しての裏づけをしていないので、

証言を精査したというのは嘘になるのではないでしょうか。

元教師の言い分の一つので、

「参院選選挙に出馬届を出している私を拉致したら大騒ぎになる」を見て、

「若人あきら行方不明事件。」を思い出しました。

有田芳生氏が3年前、噂話として、

若人あきら(現在の芸名は我修院 達也)さんは、

北朝鮮に拉致されかかったという話を日記で書いておられました。

夜釣りの最中に拉致現場を目撃したために、

ついでに拉致され船に乗せられ北へ連れて行かれようとしたのだけど、

若人あきらさんは、「私のような芸能人が居なくなれば、

世間は大騒ぎになる。」と説得したことにより、

日本へ返されることになったのですが、

この事を話せば家族を殺すと脅され、記憶喪失のフリをしていた、という話です。

探偵ファイル:若人あきら」は北朝鮮に拉致されかけていた!?


元教師の「参議院選挙に立候補した自分が行方不明になれば大騒ぎになる」と

若人あきらさんの噂話と似ていると感じました。

また、『週刊現代』が検証もせず元教師の話を雑誌に掲載したのかについては、

「北朝鮮の分断工作の一つに安易に載ってしまったのではないか。」ということでした。

そういえば、こんな報道がありましたね。

公安 「朝鮮総連がマスコミ工作をやるから記事を鵜呑みにするなよ」

どちらにしろ今回の『週刊現代』がやったことは、

「強要されていた」と書かずに「拉致を画策」と書いたりして、

拉致被害者を悪人のように仕立てようとしたと受け取られても仕方がありませんし、

検証もせずに記事にしたことにより、名誉毀損で訴えられても仕方ありません。

そして、何よりも一番肝心なことは、

今回の元教師の証言は信憑性に乏しく信じることは出来ませんが、

拉致監禁状態では自由意志がなく、また犯罪国家で生き延びるためには、

拉致された被害者の中には、何らかの対日工作活動を

強要されていた人が存在するのは有りえることで、

何かの任務に協力しなければならないこともあったであろうということです。

なので、今後、何かの話が出てきたとしても、

拉致被害者が北朝鮮に強要されて行ったことは問題視する必要もなく、

私はそれを責めようとは思いませんし、

この日記を読んでいる方だけでも、

寛容さを持ってそういった話を受け止めてくれればと切に願います。


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名塚元哉 |←ホームページ