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2006年12月15日(金) 無防備宣言は無謀宣言。

秋元裕美子さん:漫画で「平和の作り方」考えよう 国際条約や憲法9条紹介 /大阪

 ◇似顔絵作家・秋元裕美子さん、「無防備マンが行く!」出版

 平和について考えるきっかけにと、大阪市東住吉区の似顔絵作家、
秋元裕美子さん(45)が、国際条約や憲法9条を紹介する漫画
「無防備マンが行く!」(同時代社)を出版した。
「世界各地で戦争が続き、憲法9条を変える動きが進む今、
平和の作り方を漫画を通して訴えたい」と言う。

 昨年夏からのインターネット上の連載を中心にまとめた。
解説役の主人公、無防備マンは普段はサラリーマンで、
世界に無防備地域をつくることを目的に活動するおじさん。
ジュネーブ条約にある軍事攻撃の禁止を定めた「無防備地域」の定義から名付けた。

 戦時中に沖縄本島沖の前島で、分校長が日本軍の駐留を拒否したため、
戦場にならずに済んだエピソードを紹介。
無防備マンが「無防備地域とは、私たちの住む地域から戦争のできない
環境作りをしようということ」とタロウ少年に説明する。
秋元さんが沖縄戦の体験者に取材した内容や憲法9条の解説も盛り込み、
「平和憲法の理念を具体化し、いかすことが大事」と訴えている。

 秋元さんは、大阪の北新地などで、「流しの似顔絵師」として活動。
湾岸戦争をきっかけに平和の作り方を改めて考えたが、
デモ活動などには無力感もあった。
だが、イラクから来日した子の似顔絵を描いてあげると表情が輝いたり、
街角で戦争反対の署名を呼びかける人の姿を見て、
「地味でも小さなことから訴えたい」と無防備マンを描いたという。

 「『ウヨク』『サヨク』などの思想に関係なく、
命が大事だから戦争に反対しているだけ。あきらめて無関心にならないで」
と無防備地域の実現を求める署名への参加を呼びかけている。

 本は新書判236ページ、1000円。
問い合わせは同時代社(03・3261・3149)。

毎日新聞 2006年12月13日


-----------------------------(引用終了)----------------------------

私も戦争には反対だし、平和が一番だと思っています。

反戦や平和を求める運動も無意味だと言いませんが、

でも、無防備なら安全という極端な発想だけは理解できません。

動物にしろ昆虫にしろ襲われれば防衛本能が無意識に働き、

最後は負けて食われるとしても、命を守るために抵抗し防衛するように、

命が大事なら「無防備」という選択肢が一番最初に消えるはずです。

無防備宣言運動をしている方々は、ジュネーブ条約にこだっていますが、

ジュネーヴ条約発行後にも、ベトナム戦争、プラハの春、カンボジア内戦、

中東戦争、チェチェン紛争、イラク戦争、イスラエル・レバノン紛争など

世界では様々な戦争・紛争が起こっており、

ジュネーヴ条約に「捕虜虐待の禁止」と書いてありますが、

世の中から捕虜虐待というものも無くなっていません。

他にも、文民(民間人)保護と書いてありますが、

民間施設への攻撃(故意の空爆、砲撃等)も無くなっていません。

当然、ジュネーブ条約は未然にその悲劇も防いではくれません。

過去、無防備都市宣言をしたパリはヒトラーによって無血占領されたり、

第二次世界大戦時にドイツのドレスデンが無防備都市宣言を出しましたが、

その結果、六万五千発にも及ぶ焼夷弾により廃墟と化しました。

無防備マンの作者であるこの女性が、

無防備宣言さえしておけば、例え日本が戦争に巻き込まれたとしても、

攻めてくる国の軍人が性善説でジュネーブ条約を律儀に守り、

宣言したその地域だけは何の影響もなく、

平和に何事も無く暮らせられるという頭の中の「夢物語」を

現実でも絶対に起こる(出来る)と本気で信じ込んでいるのなら、

ある意味でとても純粋な人だと思います。

その純粋さは、けっして悪いものではありませんが、

ここまで来ると手に負えない気がします。

 無防備マンのブログやこの運動をしている方々のブログは数多くあります。

無防備宣言に関していくつかの質問をしてみたいのですが、

これらのブログは一様に、玉石混淆のコメントによる炎上などを防ぐために、

コメント欄を封鎖しトラックバックを受け付けない設定で自衛しており、

無防備なら攻撃されないという主張と矛盾しているのではないかと思います。




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