ランダムに画像を表示










もくじ過去未来

2002年10月23日(水) マジョリティとマイノリティ

『ハリーポッター』の4巻が発売されました。

早朝から並んで、買っている人もいます。

限定販売でもないのに、

そこまでする必要があるのかと思ってしまいます。

列を作って買っている人たちの中で、

ハリーポッターが、心から大好きだ〜〜〜〜〜!!

という人はどれくらいいるのでしょうか。

う〜ん、踊らされている人のほうが多いのではないでしょうか。

日本人特有の「みんな一緒」すなわち、

自分が、あるマジョリティに属していないと

不安を感じると思って買っている人が多いと思うんですよね。

何かがあると、巨大なマジョリティが作られて、

そこから弾き出されることは、とても不安だと、

日本人は、進んでマジョリティに参加したがります。

僕は常にマジョリティに対して、不安と恐怖を抱いています。

自分が、障害者というマイノリティに属しているという自覚があるために、

マジョリティがヒステリー状態に陥ったとき、つま弾き的に

弱者である自分が攻撃されるだろうという確信があるからです。

その確信は、常に何かに踊らされて、

自己認識の出来なくなってきたマジョリティを

嫌っていることにも原因にあります。

僕がマジョリティを嫌悪するのは、

真の多数派など存在しないのに、

ある限定された地域、あるいは限定された価値観の中での

マジョリティというだけで、危機に陥った場合に

少数派を攻撃することがあるからです。

マジョリティというのは相対的なもので、

絶対的なマジョリティに属している人間など誰もいないのです。

そしてマイノリティといわれる人々も、

その少数の枠内で、細かなランク付けをして、

少数派の内の少数派を攻撃することもあります。

私達は誰もが、状況が変化すればいつでもマイノリティに

カテゴライズされてしまう可能性の中で生きています。

だからこそ、常に想像力を張り巡らせて、

マイノリティの人たちのことを考えていなくてはなりません。

それはヒューマニズムではなく、

わたしたち自身を救うための合理性なのだから。

最後に断っておきますが、

ハリーポッターシリーズや、その原作者、

翻訳家を批判したいわけではありません。

買った人のうち、どれくらいの人が

ハリーポッターを心から好きなんだろうと考えていたら、

ハリーポッターと全然関係ない話になってしまいましたね。




↑投票ボタンです。今日の日記が良ければ押して下さいまし。
Myエンピツ追加





←今日の空はどうなの?







名塚元哉 |←ホームページ