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2001年12月14日(金) 水溜り

皆さんお待ちかねの(?)
1ヶ月に一つ詩を載せる日がやってきました。
あまり深く考えずに、見たままを感じ想像してください。
(BBSに感想を頂けると励みになるので、よろしくお願いします。)

水溜り

見かけとはかなりかけ離れたあの空に浮かぶ
形をぜんぶひとり占めして
きみは笑顔をみせる
ぼくは紅茶を飲みながら
テーブルの上のそんなことだらけの
毎日をくり返しながめている
こげ茶色の中に映った
上と下の流れがまったく違う踊り
なにもかも正確に動かしている行進
落ち葉の上を幾度も旋回し
そこで行き場をなくしてる
ねえ、あの色と光がゆらめく水溜りはどこから来たの?
そして、水溜りが映す記憶はどこへ消えていくの?
頂点を指す時計の針と同じ音色の秒針に
寄り添う見たことのないようなあくびの色
切り取られた空の断片をむさくいに並べて
きみの心地いい小さなささやきをあの日差しに乗せて
あの町のあの人に届けた
だからあの町はほんの一瞬だけ
雨じゃないかもしれない







名塚元哉 |←ホームページ