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■ テニス。「デートだ!」Prat1
久々にして、今年最後の更新です。
お久しぶりです。 7クール以降は別の場所にまとめてあるので、それ以前の話はこちらに単発で書いていきたいと思っています。 この話は全体の中でもお気に入りの一話です。
テニスといえば今年はアガシ。 アガシの引退は寂しくて涙しました。 現役を長く続けていた選手がコートを去ると感慨深いというか……アガシ、お疲れさま。 ファンキーボーイの頃も、悟りを開いたかのような今も素敵です。 あれだけスキンヘッドがカッコイイ人も珍しいです。
アバン。 放課後、共に通学路を歩く桃城とリョーマ。 杏ちゃんから電話を貰ったらしい桃城はリョーマからからかわれる訳ですが、電話番号は教えてないとのこと。 電話帳でも見たんだろうと納得して、リョーマが桃城に用件を聞けば「用があるから出て来い」と誘われた、と。 空気を読んだリョーマは「じゃ、俺んちこっちだから」と帰ろうとするわけですが桃城に引き止められ……。 「人のデートに首突っ込むほど暇じゃないっすよ」と言うリョーマに「デ、デ、デート!?そんなんじゃねー!」とテンパりまくりの桃城。 ……さすがリョーマ、帰国子女なだけに落ち着いてますね。 桃、しっかりしろよ(笑)
結局、保護者付きならぬ後輩付きで杏ちゃんの元へ向かう桃城なのだった(^^;
Aパート。 「あ、おっそーい!」 「わりぃわりぃ」 ……やっぱりデートにしか見えない杏ちゃんと桃城。 リョーマのいたたまれない気持ちがよく分かる。 「じゃ、俺んちあっちだから」となおも帰ろうとするリョーマを桃城は頑なに引きとめ……。 情けねーな、情けねーよ。 「な、なあ、用ってなんだよ?」 「んふふ、モモシロくんとデートしよっかなって思って」 「デ、デートぉ!?」 テンパりまくる桃城に余裕の杏ちゃん。可愛いなぁ。 しかし、そんな桃城の叫びを目ざとく聞きつけた人物が一人。 おいしいネタのあるところ、決まって出現する男乾。 道路を挟んで背後にいる後輩を見つつ、乾のとった行動は菊丸への電話。 冷静になにあざといことやってんだよこいつ(笑) 「桃城と不動峰の橘の妹がデートだそうだ」 「ええ、それって可愛い子じゃなかった?桃の奴いいなぁ」 「越前も一緒だ」 「ええ、ダブルデート?ってか、三角関係じゃん」 「面白そうだからつけてみないか?」 「するする!」 ということで菊丸は乾の誘いに乗るのだった。 真っ先に乗ってきそうな奴に電話する乾に乾杯。 更には「じゃ、二丁目のコンビニの前で」と言うも、コンビニ横の路地から菊丸が飛び出してきた。 都合のいい場所にいたのね(笑)
そんなおかしな先輩にストーカーされているとは知らず、桃城達の向かった先はストリートテニス場。 「何だ、やっぱテニスじゃん」 少し余裕の出てきた桃に杏ちゃんがすかさず。 「テニスでデートだよ」 と笑って一言。
離れた位置から伺っていた菊丸は「大変だよ乾!テニスで(杏ちゃんをかけて?)勝負とか言ってる!」と盛大な勘違い(笑) 乾はこの楽しみ?を皆で分かち合おうと青学レギュラー陣に次々と電話をかけていく。 「越前と桃城がデートして大変ってどういうことだよ!」 曲解して伝わったらしく慌てて飛んできたタカさんに菊丸は鳩豆状態。 「ええ?乾、何言ったんだよ?」 「?ありのままを」 「おーい!越前と桃城がデートをかけて大乱闘とはどういうことだ!!」 今度はチャリをとばして大石副部長が飛び込んできました。 伝言ゲーム状態でタカさんも菊丸も驚く驚く。 「いかん、いかんぞ暴力なんて!いや、それより負けたほうの心に傷が残るじゃないか!部活にも差し障る、早くとめなきゃ」 一人欝悶する大石を見て乾は一言。 「さすが青学の母、心配のしどころが違う」 乾はメンバーが興味を持つようにわざと事実を捻じ曲げて伝えてるんですよね(笑) 「いぬいー!」 怒る菊丸に「ありのままを」と空っとぼける乾。 ちなみに手塚にも電話してましたが、話の途中で切られてました(笑)
一方、ストリートテニス場へ入った桃城達だが、そこにはテニスに精を出す神尾と伊武の姿があった。 「神尾くーん!」 杏ちゃんが声をかけると神尾は緩みきった表情で答えるんです、が、視線を横にずらすと映ったのは桃城の姿。 手を振る杏ちゃんの横で同じようにヘラっと手を振る桃城に危機感を抱いたのか額に汗浮かべて噛み付く噛み付く(笑) 「なんでテメーがそこにいるんだ!」 まあ、他校の男子と一緒にいたら確かに不自然ではありますけどね。 伊武とリョーマもまた、互いに久しぶりに顔を合わせ、いつぞやのグリップテープ事件(伊武とリョーマは一つしか残っていないグリップテープをかけて壮大な?バトルを展開した過去がある)を思い出すのだった。 「やあ」 「どうも」 寒い空気がストリートテニス場に流れる。
俄かに場が混乱していた乾たちの方は、最初から真実を伝えなおしとりあえず落ち着く。 しかし、肝心なことはなにも分かっておらず、乾は再び手塚に助言を求める。 「ということなんだが、結局のところどうだと思う?手――」 二度目のくだらない電話に自宅でくつろいでいた手塚は問答無用でブッチ切り。 「?切れた」 しかし、なぜ切られたのか分からない乾なのだった。
ストリートテニス場では、杏ちゃんと桃は黄昏の中、二人きりで打ち合った思い出話に花を咲かせる。 すると、 「ちょ、ちょっと待て!杏ちゃんこの前って何だよ?ひ、人がいなかったって……」 「最初はね、後で氷帝の跡部君とか来ちゃって緊張したよ」 「杏ちゃん、大丈夫だったの?」 「うん、モモシロくんもいたしね」 焦りまくった神尾に、なおも杏ちゃんは頼りになる桃城話(笑)を語って聞かせ、神尾の苛立ちは頂点に(笑) 「お前は何してんだよ!」 桃に向かって何でここにいるのかと尋ねた神尾に杏ちゃんが一言。 「デートだよ」 満面の笑みで答えて苦笑いを浮かべる桃に杏ちゃんは更に。 「何よ、女の子がデートだって言ってるんだから素直に聞けば?」 言い切った杏ちゃんに神尾はついに切れた(笑) 「ダメだ!杏ちゃん、そいつだけはダメだ!」 突然ダメ出しされてさすがの桃もカチンときた模様。 「だけとは何だ、喧嘩売ってんのか!?」 「コイツは俺の自転車を引ったくって、坂から落としやがったんだ!」 「ぐっ……ぶ、無事だったんだから良いじゃねーかよ!」 「自分のチームメイト(海堂)を踏んづけてほっといた奴だ!」 「踏んづけたのはテメーも一緒じゃねーかよ!」 「俺はチームメイトじゃねー!」 「なら良いってもんじゃねーだろ!」 「俺の目の黒いうちは杏ちゃんには近寄らせねぇぞ!」 「お前何様だ!」 「何かあったら橘さんに申し訳がたたねー!」 「何でテメーが申し訳たたねーんだよ!」 以下延々とくだらない言い争いを続ける二人。
伊武とリョーマはバカ二人を放置してグリップテープの使い心地について語り始めるのだった。
「隣のコートうるさい!」 ついに痺れを切らしたように注意の声がはいる。まあ当然だな。 し、しかし、この声は……! 「何を騒いでるんですか!」 やっぱり、はじめちゃーん!! 観月だー!そして柳沢に裕太だー! ルドルフを愛するものとしては嬉しい参戦です。 観月のテニスウエアが普通でホッとしました。 逆に柳沢は、裸に直接パーカー着て胸元はだけて金アクセ付けてるよ……どうしよう。 「誰?」 互いが互いを意識する中、伊武だけはルドルフの面々を知らない、もしくは覚えてないらしくリョーマに尋ねました。 すると、 「俺に負けた人(裕太)と、不二先輩にコテンパンに負けた人(観月)」 リョーマのキツイ一言をくらって撃沈する裕太、観月を横に柳沢が苦笑い。 「後、桃先輩に吹っ飛ばされた人(柳沢)」 しかし、自分も古傷を抉られてルドルフ三人も黙ってはいない。 「名前を言えー!」 「だいたいあなた、都大会のときに会ってませんか?」 観月に言われて伊武もようやく思い出した模様。 しかし、都大会のときってあれだよな、「結果だけがすべてなんだよ!」「また一からやりなおしゃいい」のやつだよな。 観月としてはあまり思い出したくない事なんじゃ……と思ったけど、立ち直りが異様に早いからもう気にしてないのかも(笑)
ここにルドルフがいたことで、ストリートテニス場が増設されたことにようやく気づいた桃。 「そっかー、それで!(俺を誘ったのか!)」 だが、杏ちゃんは人差し指を振りながらなおも「デートだよ」と。 目ざとく聞きつけた観月が 「へぇ、桃城くんの彼女ですか」 脳内データにインプット(笑) 「うひょー、こりゃ可愛いだーね!」 柳沢は杏ちゃんに興味津々だというのに、データ集めに余念がないあたりが観月らしいというか。 女の子にはあまり興味ないのか、裕太はリョーマのほうに興味がいっている模様。 せっかく会ったんだから打とう、前の試合の借りを返すと意気込む裕太。 しかし、伊武はそんな裕太がなんとなく気に入らない。 「ちょっと待て、越前くんと先に話してたのは俺だよ?越前くんと先に試合する権利は俺にあると思うな」 どういう理屈だそれは(笑) きょとんとした裕太が可愛い。 「なんだ、やっぱ打つとこだったのか」 っておーい、納得すんなよ裕太! 「俺が勝ったらグリップテープの残り譲って」 裕太とリョーマを置き去りにして話を進める伊武。 「なんだよグリップテープって?」 話が分からない裕太は話に入ろうと気軽に聞いてみた、が。 「君には関係ないよ」 冷たく伊武に言い放たれ、さすがの裕太もカチンときた模様。 「おい、人が素直にきいてりゃなんだよ!」 裕太は普通にしてると可愛いんだけど、怒ると宍戸系の顔だからちょっと怖いな(笑)
一方杏ちゃんを囲む人たち。 「桃城くんの彼女じゃないんですか?」 データの正確性を求める観月に「だから彼女じゃねーって!」と噛み付く神尾。 こら神尾、敬語使わんかい相手は三年だぞ!」 「もったいないだーね、くどいちゃおっかなぁ」 柳沢が杏ちゃんにモーションかければ神尾は柳沢に噛み付く噛み付く(笑) 口説く発言には桃も胸中穏やかではないっぽいのが面白い(笑) 「そんなことより、手塚君の怪我の具合はどうなんです?」 こういう話は基本的にどうでもよく、さりげなく敵情視察に余念のない観月。 ちょっと心配してるっぽくて、いい奴だな。 「そいつは杏ちゃんの彼氏じゃねー!」 返ってきた返事は神尾の頓珍漢な声。 またもデート論争を始める二年軍団を前に「人の話を聞きなさい!」と観月さんもお怒り気味。
一方、乾たちはメンバーが全員揃うまでストリートテニス場の下で待機していたみたいですが、どうしても不二に電話がつながらない。 そこで乾のとった行動は。 「不二に電話が繋がらないんだ、何か知らないか?手――」 懲りずに手塚に電話をかけてみるも、やはりブッチ切られる。 律儀に出てやる手塚は偉いなあ(笑) もう良いから行こうという菊丸に、乾は桃のことならコイツを呼ばないと面白くないと海堂に電話。 海堂はロードワーク中でした。 「三丁目のストリートテニス場の下だ、すぐ来い」 「はぁ……」 「デートだ」 走りながら電話を耳に当てていた海堂だが、道路工事のドリルの音に阻まれて音がよく聞こえない。 「デート!?」 「じゃあ、待ってる」 「お、おい!ちょっと待て!なんのことだ!?」 詳細が分からないままに電話は切れ、海堂は放心状態。 乾たちは「驚いていた」とちゃんと伝わったと思っていたようだが、実際は(^^; デートだと、と道端で考え込む海堂。 浮かんでくるのは「アハハハハ」と花畑で走る乾、と顔の見えない彼女。 その姿が次第に自分に変わり……。
「うわああああああ!!」
道端で浮かんだ映像の恐ろしさに絶叫する海堂。 「落ち着け、落ち着け俺……。そうだ、かけ直して聞いてみりゃいいじゃねーか!いやしかし、もし万が一、いやまさかな」 「乾だが?」 「海堂ですが」 「おう、どうした?」 「さっきの話ですが」 「驚いたか?」 「どういう意味なんすか先輩!!!」 しかし、そこで無常にも会話は途切れる。 電池切れだった。
Bパートに続く。
2006年12月28日(木) |
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