白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2010年04月19日(月) トメトメしい話

近所に気になる子がいる。

同じ筋に住む小学校2年生の女の子。可愛らしい顔立ちでいつも素敵なお洋服を着ているのだけど、私と娘が彼女の家の前を通りかかると憂鬱そうな顔で家の前いる。「Yちゃん(娘の名)はいいなぁ。いつもお母さんと遊んでばっかりで」とか「習い事(ピアノ、水泳、英語etc)嫌だなぁ」とか、彼女の口から出るのは子供らしからぬ愚痴ばかり。母親からキツく言われていて、家の前でしか遊べないらしく、公園へは姿を見せない。娘と一緒に遊びたいらしいのだけど、娘は公園や、子供達がワイワイ遊んでいるところへ行きたがるので、彼女とは滅多に遊ぶ機会が無かった。

昨日、娘とお向いの親子(3歳男児)とで筋向こうの公園へ行こうとしていたら、彼女に会った。昨日は母親も外に出ていた。彼女が珍しく「私も一緒に公園へ行きたい」と駄々をこねたのだけど、母親は「お母さんは用事があるし家の前で遊んでいなさい」との1点張り。私とお向かいの人とで「私達が一緒に行くし、帰りも家まで送り届けるから」と申し出て、彼女も一緒に公園へ行くことになった。

実は私。彼女が小学校2年生だってことを昨日まで知らなかった。無邪気に遊んでいる姿を見たことが無かったので「小柄だけど、もっと大きいお姉ちゃん」だと思っていたのだ。なので彼女が娘と一緒に遊びたがるのが不思議で「妹が欲しいとか、そういうノリなのかなぁ」と思っていたのだけれど、彼女は純粋に遊びたかったのだって事に、はじめて気が付いた。

公園では砂遊びをしたり、果てはエスカレートして泥んこ遊びをしたのだけれど、私は彼女の遊びを見ていて胸が詰まってしまった。彼女は吃驚するほど砂遊びスキルが低いのだ。砂遊びと言っても大きい子になればなるほど、クリエイティブな物を作ったり、ごっこ遊びをしたりするものだけど、そう言う遊び方は知らないようだった。それでも彼女は娘と並んでヨーグルトの空きカップに砂を詰めたりして、楽しそうに遊んでいた。

たっぷりと遊んだ後、手を洗わせて彼女を家に送り届けた。その途中、彼女は何度も何度も「もし、家に帰ってお母さんが買い物に行ったりして、いなかったらYちゃんの家に行ってもいい?」と聞いていた。「いいよ。お母さんがいなかったらね」と返事したものの、もちろん彼女の母親は家にいて、その場でお開きとなった。

他所は、他所。うちは、うち。人の子育てに口を出すのはトメトメしいことこの上ない。だけど……だけど、私は彼女の親に言いたくてたまらない。「勉強も大事かも知れないが、自分の子供が毎日どんな表情で暮らしているのか気付かないのか!」と。

ご家庭ごとに教育方針があるのだし、育児なんて何が正しくて何が間違っている…という指針はあって無いようなもの。しかも私は初めての子育て真っ只中で、人様に意見出来るような人間では無いのだけれど、子供が憂鬱そうな顔をしているのを見るのはやり切れない。

ものすごく気になって仕方が無いのだけれど、どうしようも無いことなのだから、あまり情を移さないようにしよう……と、頭では理解しているのだけど、彼女の顔を見るとやっぱり辛いんだなぁ。気にするのもほどほどにしなくちゃ……と自分に言い聞かせつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2009年04月19日(日) 美味しいカフェ・オレ
2006年04月19日(水) ただいま帰りました。
2003年04月19日(土) 不愉快極まりない映画。
2002年04月19日(金) お菓子の栞。

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