私個人の話でなくて恐縮なのですが、東京の友人Fが帰郷しました。
Fは私にとって最も親しい友人で、この日記にも何度となく登場した人物(Fあるいは
同志Fと書いていました)です。彼女は27歳の時に「シナリオライターになりたい」とて、地方公務員の職を捨てて東京に行きました。東京のFのアパートは私にとって別宅のような存在でしたが、Fはとうとう東京を引き払って故郷、大阪に帰ってきたのです。改めて日記に書くような事でもないなぁ…とも思ったのですが、長く日記を読んでくださっている方から「Fさん元気ですか?」と聞かれることもあったりするので、ここは1つご報告と言うことで。
シナリオライターを目指して上京したFですが、シナリオライターの勉強を真面目にしたのは上京後、わずか1年ほどのことでした。それ以降の7年間は正直なところ「ただのフリーター」と化していて、ここ数年はシナリオを書くこともなく、怠惰な日々を過ごしていました。「いいかげん戻ってきたら?」と私や家族から口喧しく言われ続けたFでしたが、気ままな東京暮らしが性にあっていたらしく、なかなか首を縦にふろうとはしませんでした。「何も結果を出せない状態では帰れない」というプライドもあったのだと思います。
そんなFに帰郷を決意させたのは体長不良でした。東京での不摂生な生活が祟って身体を壊してしまったのです。Fが身体を壊したことを喜ぶつもりはありませんが、もう前にも後ろにも進めなくなったFが、道を正す良いチャンスになったと思っています。
Fがこの8年間で失ったもの(仕事とか若さとか健康とか)はあまりにも大きく、もはや取り返しはつきませんが、心機一転出直してもらいたいなぁ…と思っています。Fも30代後半。やり直すにはギリギリの年齢ですが、今ならまだ何とかなるでしょう。正直なところ、Fのことはずっと気にかかっていたので、Fがぬるま湯の生活から一歩外に出ることを決意してくれてホッっとしました。
私にとって東京のFのアパートは思い出深い場所で、無くなってしまうのは少し寂しくはあります。私の人生では、かなり辛い時期だった20代後半を支えてくれた場所でもあります。私が辛かった時、東京でFが私を支えてくれたように、私もまたFを支えていけたらなぁ……と思っています。
近いうちにFは娘の顔を見がてら我が家に遊びに来てくれるとのこと。これからは、またちょくちょく行き来をすることになるとは思いますが、まずは積る話でもしたいものだなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。