愚弟の仕事が決まった。
前職場を解雇されて、かれこれ5ヶ月。技術を身に付けるべく学校に通っていたとは言うものの、長い失業生活だった。それも愚弟が希望している職種で働くことが出来るとのこと。本当に良かった。嬉しいのは勿論だが、ホッっとした…というのが正直な感想。これで私も安心して家を出ることが出来る。いくら実家から徒歩10分のところに新居を構えるといっても、ひとたび家を出てしまえば「家族」と言えないのだ。もちろん親子や姉弟という繋がりは変わらないけれど、今のように始終助けてあげられないもの。
おかげで身も心も温かな年末年始が迎えられそうだ。
愚弟は次々週の月曜日に初出勤。そうなると心配なのが愛犬を亡くしてからベコベコに凹んでいる乙女な母のこと。意気消沈。青菜に塩。橋にも棒にもかからずに、ほとほと手を焼いていたのだが「小犬のことは当日まで内緒にしておこう」と耐えていたのに「まぁ、目出度いタイミングだし、話ちゃおうか?」とて、クリスマス前後に小犬が来ることを乙女な母に告白した。
母の喜びようと言ったらなかった。
思えば我が家は30年近く犬と暮らしていて、もう犬のいない生活は考えられなくなっているのだ。新しく家族になってくれる小犬は、前の子の替わりにはなり得ないけれど、大切に育てたいと思う……といっても、私が小犬と過ごせる時間は短い訳だが。ともかく新しい家族が来るのが楽しみでならない。
肩の荷が少し軽くなった。
年末年始は小犬を迎えて愉快に過ごせそうな気がする。独身時代最後のお正月を気持ち良く迎えることが出来るなんて、ありがたいことだ。喜びをしみじみと噛み締めつつ今日の日記はこれにてオシマイ。