白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2005年09月01日(木) 彼の左手

どうやら私は情に流されやすいタイプらしい。

「義理」ではなく「情」ってところがポイント。したがって遮二無二に人付き合いを重んじている訳ではない。
ただ、一緒にいる時間が長かったり、毎日会ったりする相手だと、よほど苦手なタイプでもない限り、比較的あっさり好きになったりする。今の派遣先で働くようになって、そろそろ1年になるのだけれど、毎日顔を合わす同僚や業者さんは、おおむね好きな人ばかりだ。

今日、打ち合わせコーナーで技術系の業者さんと話をしている際、ふと彼の左手が気になった。何やら派手な傷痕があるぢゃないか。作業中にトラブルがあったのかと思い、ドキッとしたが、よく見るとかなりの古傷で、しかも彼の左手は神経がやられているらしく、曲がったまま動かないようだった。毎日、顔を合わせているのに、彼の左手が不自由だっただなんて、ちっとも気付かなかった。私の観察力が鈍いから…と言うのもあるだろうけど、そのくらい彼がスマートに動いていて不自由さを気付かせないのだろうとも思う。

鼻の頭がツンとした。

愚弟が事故で左手の指を切断してから、そういうことに敏感になった。「手が不自由なのにスゴイ」なんて不遜なことを言うつもりはサラサラない。彼は優秀な技術者で人望も厚い。なのでハンディキャップがあろうが、なかろうが私の中の評価が変わる訳ぢゃないんだけど、心情的なところで思い入れのような物を感じずにはいられなかったのだ。

みな、人には言わないだけで、色々なものを抱えて生きてるんだなぁ…と思った。

とても言葉では書き切れないほどに、あれやこれやと考え込んでしまった。たまには、こういう話もアリってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2003年09月01日(月) アンチ…って訳ぢゃないんだが
2002年09月01日(日) スキンヘッドの姫君

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