白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2004年12月15日(水) 輪廻転生ネタ

北村薫『リセット』を読んだ。輪廻転生ネタ小説。本当なら読書録に感想を書くべきなんのだろうけれど「読書感想文」の括りで書くのは無理そうなので、日記に少し感想などを。正直なところ面白かったとは言い辛い作品だった。悪いとは思わないのだが、どうやら私は輪廻転生ネタが苦手みたいだ。

生まれ変わって、また巡り合う……ってのは、ロマンティックな設定だと思う。その設定が単純な恋愛物で使われるのなら、むしろ「ドンと来い!」と思えるのだが、至極真面目な話で引っ張り出されると鼻白んでしまうのだ。戦争とか絡めてくると余計に。

私は「今しかない…だから一途になれる」って言うような、生き方や恋が好きだ。生まれ変わって、やり直しがきくというのは、魅力的ではあるけれども、今ある生が薄っぺらく思われてならないのだ。もちろん輪廻転生という考え方が、ある種の救いになることも理解できるし、その思想を否定するつもりは無いのだけれど。

やり直しが効かないというのは、とても恐いことだけど、それと同時に素敵なことでもあると思う。

そんなことを考えながら『リセット』を読了した。そして、自分は「やり直しの効かない時間」をちゃんと生きているのかと自問自答してみたりもした。色々と頑張っているつもりだが、疎かにしている事柄も多く、胸をはって「ちゃんと生きています」とは言い難い。

あと2日働いたら週末。今日は比較的早い時間に帰宅できて幸せである。もうひと頑張りしなくてはなぁ……ってことで、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2001年12月15日(土) その名は「トトロ」

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