成り行き上、更衣室で昼食を取るチームに組み込まれてしまった。
いま派遣されている職場では、お弁当持参組も自席ではなく、食堂もしくは更衣室で昼食を取ることになっている。いままでは食堂で食べていたのだが、成り行き上、更衣室で昼食をとることになってしまった。派遣社員の気楽さで、人間づきあいは「適当」にしていれば良いので、どこで昼食を食べようと、さしてコダワリはないのだが、更衣室のメンバーは濃いキャラ揃いで、毎日が刺激的だ。
メンバーは年齢層が高く20代後半の女性が2人いるだけで、あとは全員30代。しかも全員独身である。女性も30代になって独身でいると、とかく「ろくでもない」というレッテルを貼られがちだが、私が今まで知り合ってきた30代の働く女性は、おしなべて素敵な人が多かったので「世間の評判なんてアテにならないよなぁ」と思っていたのだが、今の職場の更衣室メンバーを見るだに、まったくもって「ろくでもない」人が多くて、世間の評判もあながち馬鹿にしたものではないのかも……などと思ったりしている。
更衣室にはテレビがあるので、昼食時はなんとなくテレビを観ていることが多いのだが、老後の生き方だの、痴呆症だのといったことがテーマになっている番組を観ている最中にとんでもない発言をした女性がいた。
「ボケ老人は舌噛んで死んで欲しい」
「老人なんて長生きされても迷惑だ」
「姥捨て山は必要」
「若者の迷惑にならないようにして欲しい」
怒りを通り越して呆れ果てて物も言えなかった。人間はそれぞれ考え方が違うので、正しいとか間違っているとかを一刀両断に決め付ける訳にはいかないけれど、言っていいことと悪いことがある。第一、同じテーブルを囲んでいるメンバーの中に、祖父母と暮らしている人がいないとも限らないのだ。毒舌家というよりも、常識と配慮に欠ける馬鹿者だとしか思えない。
物事の通りの分からない年齢の人間の言った言葉ならともかく、30代女性の発言なのだ。同じ世代の独身女性として恥ずかしく思う。某巨大掲示板では独身女性のことを「毒女」と呼ぶ風習があるが、馬鹿発言の主はまさに毒女だと思う。私は声を大にして言いたい。「あなたこそ他人の迷惑にならないようにして欲しい」と。
もっとも、もっと驚いたのは彼女の発言に賛同する者が多かったって事実なのだが。酷い言い方かも知れないが、こういう人は結婚しないで、子孫を増やさないで、一代限りで絶えて欲しいと強く思う。
世の中には色々な人がいる。まったく分かり合えそうにもない人もいる。こればかりはどうしようも無いことなのだろうなぁ……。なんとなくワダカマリを抱えたまま今日の日記はこれにてオシマイ。