白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2004年03月05日(金) わん。

我が家の愛犬さち(パグ・14歳・メス)が癌であることが判明した。

先日、前足に腫瘍のようなものが出来ているのを見つけて獣医に連れて行ったらば「簡単な手術なので、すぐに取りましょう」という運びになり、切除した部分を病理検査にまわしたら良性の腫瘍ではなく、癌だということが分かったのだ。

癌といっても何ヶ月後に死ぬというような極めて性質の悪いものではなく、3年〜4年の生存率が80%とのこと。彼女は現在14歳。正直なところ明日死んでも不思議ではない年齢であるし、癌に犯されつつ3年生きたとしても17歳。犬的には充分過ぎるほどの寿命だと思われる。しかし今回手術した場所以外にも、1ヶ所ゴマ粒ほどの腫瘍が出来ていて、今はそれを切るかどうかという問題で家の中が落ち着かない。

私としては彼女の年齢を考えるだに、もう手術はいいかな……と思っている。次々と癌が出てくる可能性もあるらしいし(出てこない可能性もある)、それより何より御老体にメスを入れるのも、過剰な医療も反対なのだ。自分の足で散歩ができたり、美味しく食事ができたりという、犬らしい暮らしをさせてやって、そこそこで見送ってやりたいと思う。「14歳まで生きたし、もういいか」と、おざなりに思っている訳ではないし、可愛くない訳でもない。彼女の腫瘍を1番に発見したのも私だし。(←発見が早くて良かった獣医師から言われた)

私は彼女の犬としての尊厳を大事にしてやりたいと思うだけだ。

しかし乙女な母の意見は違うらしい。あらたに発見された癌も手術したいようだ。今はとりあえず獣医からもらった免疫力を高めるサプリメントを飲んでいるだけなのだが、乙女な母は薬による治療もしていきたいようだ。

こればかりは、どちらの意見が正しいかどうかなんて言えないだけに難しい。そして何よりも難しいのは、愛犬が癌だというこで乙女な母がパニックに陥っているということだろう。TV番組などで、寝たきりのペットを見るたびに「うちの子だったら、あんな治療をしてまで永らえさせない」と言っていたのに、現実問題となると意見も違ってくるらしい。

癌がどうなったとしても、愛犬との別れは、そう遠くない日にやって来るだろう。それを思うだに頭が痛い。今回のことについては猶予があるので、じっくり話をしていくこともできるのだが、癌だというだけで不安定になっちまうようでは、死んでしまった日にはどれだけ大変なことになるだろうなぁ……正直、先が思いやられる。愛犬のケアよりも、乙女な母のケアの方がずっと大変そうだ。

どんなに可愛がったとしてもペットは飼い主よりも先に死んでしまうのだ。そもそも飼い主が先に死んでしまうようではペットが可哀想過ぎるし。避けては通れない道なのだから、なりゆきに任せるより他に手立てはないし、あれこれ思い煩ったからって何がどう変化する訳でもないのだから、あまり考えないようにしなくては。

ま。癌といったって彼女自身はいたって元気で、毎日甘えて暮らしている。生きてる間に可愛がってやらねばなぁ……ってことで、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2002年03月05日(火) 同じ1年でも、重さは違ったりするし。

白蓮 |MAILHP