白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2003年11月10日(月) 危うさを飼い慣らす

昨日は徳島から里帰りをしているマダムSと会ってきた。

マダムSは結婚して10ヶ月。「人妻」っぽい雰囲気が板についてきた印象。人妻の輝きって言うのかなぁ。ゆるぎない大地に立っている安定した幸せ感が漂っているというか。泥沼や崖っぷちでジタバタしている人にはない魅力があるように思う。(←ジタバタ進行中の人も、また違った魅力があって味わい深いものだけど)なんとなくだが「人妻萌え」する人の気持ちがちょっぴり分かる気がした。

昨日のマダムSの場合は妊娠5ヶ月……ってことも魅力の1つになっていたのかも知れない。お腹の赤ちゃんは順調とのこと。いいなぁ。ガキンチョ好きの私は「子供を産む」ってことに多大なる憧れがあったりする。赤ちゃんの顔を見るのが楽しみだなぁ。最近、身近なところで「赤ちゃん」を見ていないので、ものすごくドキドキしてしまう。

私は、何故か若いこ頃から「おばちゃん」って呼ばれたいと思っていて、はじめて先輩の子供から「おばちゃん」と呼ばれた時は嬉しくて恍惚としてしまった覚えがある。舌足らずな口調で「おばちゃぁん」と呼ばれたら「可愛いなぁ。オバチャン、、あんたの好きなもん、なんでも買うたるでぇ」って気分になってしまう。愚弟にも「出来ちゃったでも、なんでもいいから早く甥か姪を見せてな。躾に支障がくるくらい甘い叔母になるから」と宣言しているくらいだ。

マダムSは、育ちの良いお嬢様タイプの女性で、結婚して家庭に入り、母になる……というのが、いかにも似合いそうなのだが家に篭っていると腐ってきそうだから、子育てが落ち着いたら外に出たい」というような話が出たのには「へー」って感じがした。そう言えばマダムSは独身の頃から「結婚してもずっと働いていたい」と話していたっけか。

穏やかで、いつも安定している印象のあるマダムSだが「ぢつは、どうしてか分からないけど自分には子供は出来ないように思っていたから、妊娠を知った時はすごく吃驚した」と言う話をしてくれた。マダムSでも獏とした不安とか、妄執があったのだということを知り、今まで以上にマダムSを近くに感じた。私など不安と妄執の塊なので。

まっとうに生きるというのは自分の中にある危うさを飼い慣らしていくことなのかも知れないなぁ……なんてことを思った。

そりゃそうと、昨日は久しぶりにマダムSと愉快な時間を過ごすことが出来て良かった。マダムSの赤ちゃんとのご対面が待ち遠しいなぁ。もちろん徳島まで逢いに行くとも……ってことで、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2002年11月10日(日) 東京紀行〜秋葉原のち再会〜
2001年11月10日(土) 作文な気分

白蓮 |MAILHP