昨日、漫才師の夢路いとし氏がお亡くなりになった。
お年もお年なだけに、仕方ないなぁ……と思う反面「いとし・こいし」の漫才が観られなくなるのかと思うと、ちよっと寂しい。関西漫才で自然に「きみ・ぼく」という呼称を使える最後の漫才コンビだったんぢゃないかと思う。今の若手漫才でも「きみ・ぼく」を使う人はいるけれど、しっくりと喋りに溶け込んでいないし、「俺・お前」または「わし・自分(この場合は関西弁で相手のこと)」を使っている人も多い。「夢路いとし・喜味こいし」のコンビは関西漫才界の大御所というところを抜きにしても、特異な存在だったと思う。
大阪弁というと、ヤクザ映画や吉本芸人の使うデフォルメのきいた荒っぽい言葉をイメージしがちだけれど「夢路いとし・喜味こいし」の漫才に使われる大阪弁は、優しくて「古き良き大阪」という風情があった。ある意味、テレビで主流になっている大阪弁の方が生きた言葉だと言えなくもないが「夢路いとし・喜味こいし」の使っていたような言葉が聞けなくなっていくのは、ちょっぴりサミシイ。
夢路いとし氏の逝去とは、あまり関係ない話だが、お笑いで、いまいっとうお気に入りのは「笑い飯」って漫才コンビ。まだ全国区ではないし、漫才コンクールでも、いま一歩良い成績が残せないでるのだけれど、密かに応援している。「TVはあんまり観ない方なんだな」などと言いながらも、根本的にお笑い好きだったりする。吉本のお膝元で大きくなった……ってことで。
夢路いとし氏のご冥福をお祈りしつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。