白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2003年05月23日(金) ホラふき20年。

昨日、TVに映った猪の映像を観ていた愚弟が嬉しげに言った。
「俺が子供の頃に入院してた時、おばあちゃんと姉で猪の子供を捕まえたんだよね」と。

「は? なんておっしゃいました?」

私、自慢ぢゃないが、色々な動物を自宅に連れて帰った経験がある。
犬、猫、カメ、スズメ、ツバメ、カラス、ヒヨコ、ニワトリなどなど。
道端に落ちていたりする彼らを見つけたらば
自宅に招待して差し上げるのが礼儀だと思っていた節があるのだが
いくらなんでも大阪の住宅地でウリ坊を拾ったりする訳がない。
愚弟が入院していた……というのは、私が小学校低学年の頃だった。
あの当時、父はイカレポンチ全開だったから、息子が病気であろうが
元気一杯、愛人のもとへ通っていて、家庭なんてかえりみちゃいなかったので
まだ60そこそこで元気だった祖母が、孫の面倒を見に来てくれていた。
祖母との生活に不自由はなかったが、あの頃は私自身も病持ちだったので
祖母と2人してウリ坊が棲息するような山へ遊びに行ったとは考え辛い。

私は「そんなことは、ありえない」と否定したが
愚弟は「いや、間違いなく、猪の子供を捕まえたって話を聞かされた」と言う。
幼子の妄想かと思いつつ、詳しく愚弟に話を聞いてみたらば
祖母と2人して、愚弟にホラ話を聞かせたことを思い出した。
あの当時は、しょっちゅう、そのテのホラ話をしていたので
小さなエピソードなど、いちいち覚えちゃいなかったのである。
兄弟関係、あるいは従兄弟関係の中で「年下の子」は
年上の子の玩具にされるのが、世の中のサダメというものだ。

あの話は、すべてデマカセだったと愚弟に告白すると同時に
今まで、その話を1度も疑ったことはなかったのかと聞いてみたらば
「姉なら、猪の子供でも捕まえかねないと思って疑問はいだかなかった」と言う。
その上「テレビやなんかでウリ坊を観るたびに、そのことを思い出していた」とも。

20年以上も、騙しつづけてしまって、ごめんよ>愚弟
だけど、いくら姉でもウリ坊を捕まえる訳ないってことに
今の今まで気づかなかった君って,相当どうかしていると思う……
悪いと思いつつ、力いっぱい笑わせてもらった。

……と、ここまでは昼休みに製作。
今日はご贔屓の劇団の舞台を堪能してきた。またその話は明日にでも。
明日も午前中出勤なので、早く寝なくちゃなぁってことで
今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2002年05月23日(木) 裸族海岸

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