イージョー☆ライダー日記
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2004年06月16日(水) 教習12・13時間目〜急制動〜

急制動。

要は急ブレーキの練習です。

ああ、ついにこの日が来てしまったか・・・。


怖いんですよ!


「転倒」という言葉が頭の中を駆けめぐります。
しかも、やっちまうときは派手にやっちまうというウワサの、急制動による転倒。
各種予習によると、フロントブレーキのロックによる転倒が、いちばん危険とか。


「検定では40kmからの急制動なんだけど、まずは30kmから練習してみるからね」と教官。

あの。
10kmくらいからにしてくれません?
て、それじゃちっとも急制動じゃないわけですが。

今日の教官は、5時間目に教わった不器用そうな教官。
ワタシの観察によると、例のK教官から目の敵にされております。
なんだかいつもひとりでぽつんとしております。
なんて関係ないこと考えている余裕があったら、急制動をしっかりやれと。


まずはやってみまして。

以下の問題点がリストアップされました。

・ブレーキが早すぎ。目印のパイロンまでガマンすること。
・ブレーキをかける前にアクセル戻っちゃってるよ。パイロンに来たら、アクセルを瞬時に放して、すぐにブレーキね。
・フロント、全然使えてないよ。(予習のせいでビビっている模様。もともとリヤばかり使う悪いクセも判明)
・代わりにリヤがロックしてる。
・エンジンブレーキ使うのも目的だから、クラッチはぎりぎりまで握らないでね。エンストしてもいいんだからこれは。
・最後に左足をつくタイミングが遅い。だから足が前につんのめって、ギア踏んじゃってるよ。

問題だらけです。
捨てられた子犬のような顔をしてみましたら、「ひとつひとつ、直していこうね」と教官。
ありがとうございます。がむばります。


が、次の練習で、いっこも直らず。
怖くて怖くてしかたないらしいじょりぃ。
表層意識は「ぜーんぜんへーき☆」と言ってるんですが、潜在意識が「もうダメ!逃げ出したい!」と叫んでいる様子。

「ひとつは直そうよー」
確かに。おっしゃるとおり。

が、次もダメ。 次もダメ。

教官が「とにかく、じゃあ、ブレーキ始動のタイミングを覚えようか。僕が旗をふったらブレーキかけるようにしてみて」

やってみました。

え!
こんなに遅いタイミングでいいの!?


タイミングがわかってきたら、少しずつ改善されてきたのですが。
基本的に、まだひとつも直ってません。


何度目かのトライの時に、教官が「変なクセがあるね」と。

何かしら?
運転中にお尻でも掻いていたかしら?とは思ってませんが。

ワタシ、運転中、ずっとクラッチレバーとブレーキレバーに指をかけていたのです。
ていうか、なぜかそういうもんだと思っておりました。
今まで、親指と手のひらだけでハンドル操作していたというわけです。

「使うときだけ指を持っていくようにしてね。クラッチなら、ハンドル握って、クラッチのときにパッとクラッチレバー握って、またすぐにハンドルに戻して、またクラッチでレバー、って感じにね。ちゃんとひとつひとつの操作に区切りをつけて。 レバーに指かけてたから、思わずクラッチ握っちゃったんじゃないかな」

目からウロコでした。
言われてみればそのとおり。

というかですね。
ワタシ、教習所に行き始めてから、左手親指の関節が痛くて痛くてしかたなかったんですよ。
最初は、慣れないことしたせいかな?と思っていたのですが、日に日に悪化していく有様で。
牛乳パックとか、つかめなくなっていたのです。
トイレのときにズボンを上げ下げするのにもおそるおそる、というくらい痛くて。
教習所に行ってしまえば、気合とパニックで痛みも感じていなかったんですけど。
バイク乗りの人は親指みんな痛くならないのかなー、なんて本気で思っていまして。
けっこうな痛みだったので、「腱鞘炎でも起こしているのかも」と思い始め、医者に行かなきゃかなぁなんて憂鬱だったんですけど。

これで解決!(たぶん)
グリップをきちんと握れるようになれば、今後余計な負荷はかからなくなるでしょうから、だんだん回復することでしょう。(たぶん)
ああよかった。

それに、ハンドルをきちんと握れるようになったら、ウインカー操作が楽。
考えてみれば、親指だけでハンドル持っていたら、ウインカーつけるのって難儀です。
ウインカーは親指で操作するんですからね。
「なんでこんな使いづらいところにウインカーが?」と不満に思っていたのですが、問題はワタシにありました。

おまけに、その後の運転の安定したことといったら。
このことって、今回初めて指摘していただいたんですけど。
やはり教官によって、ミスを見つけてくれるところがビミョーに違って、とても勉強になるし、興味深いです。


とまあ、そんなこんなで、2時間かけて、なんとか何度か教官から「今の今の!」と言っていただけるようにはなったんですが。

「んー・・・・打率にすると、2割5分ってとこか」

低ーーーーーい。
ていうか、野球ならそこそこですが、道路に出てから急ブレーキの成功率が2割5分では、ワタシ死んでしまいます。
ていうか、誰か殺してしまうかも。

次も急制動やるって言ってたから。
ワタシもしかして、オーバー?
でも「次に移る前に、シミュレータ2時間受けてきてね」と言われたから、オーバーってこともないのかしら。
まあ、オーバーならオーバーでいいんですけど。
急ブレーキちゃんと使えないようではホント困りますから、ここはしっかりと身につけなければなりませんからね。
このへんの考え方も、車の教習のときとは大きく異なるところです。
車のときは、とにかく「ハンコくれ!ハンコ!」と、頭の中はそればかりでしたからね。
たまに教習が一緒になる、ワタシよりずっと若い娘さんも
「オーバーしてちゃんと覚えられるなら、そのほうがいいですよねえ」なんて言ってました。
「教習代が余分にかかっても、外で事故っちゃったらもっとお金かかっちゃうし」と。
やはり危険と紙一重(車だってそうなはずなんですけどね。被害の大きさの違いでしょうか)なせいか、教習を受ける側の姿勢が車よりもひたむきな気がします。


この日、ワタシのほかに二人教習を受けていて、ひとりは女の子だったんですが。
初めてスラロームに挑戦、の日だったみたいなんですけど。

転倒しまくってました。
スラロームのところだけで、3回。
3回ともバイクの下にはまってました。
教習所のバイクには、ガードがついてますから、足を潰されるようなことはないですけど、他人事ながらいちいち心配してしまいました。
この人はクランクでもS字でも、直線コースでも転んでいたんですが。

ワタシ、自分が転倒しないもんですから(右折時にエンストして、一度だけやらかしましたが、逃げちゃったのでバイクがかぶってくるような事態にはならず、へらへらしたもんでしたし)、みんなしないもんだと思っていたのですよ。
が、やはり転ぶ人は転ぶんですね。
あの人、傷だらけなんじゃないかしら、カラダ。
ワタシなら、あんなに転倒ばかりしていたらへこむだろうな、と、きょんに話しましたら
「今までずっと転倒しながらそこまで進んできたなら、そういうもん、と思ってて、本人はさほどへこんでないかも」と言われました。
なるほど。

で、その娘がスラロームで激しく転倒している横を、ワタシが40kmでういいいいいいいいいいんと通り過ぎていくわけですが。
なんだか気が引けるんですよ。
手を貸してあげなくていいのかしら、とか。(その人の教官は遠くにいるし)
転倒してる横で、こんなにスピード出しちゃっていいのかしら、とか。

で、教官に尋ねました。
「ああいう風に、側で転倒してる人がいたら、停まったり手を貸したりしたほうがいいんでしょうか」
「んーーー。 コース的には問題ないからねえ・・。じょりぃさんが通るところで転倒してたら、そりゃ走って来ちゃまずいけど、あれくらいなら自分の練習を中止して何か、ということはしなくていいですよ。教官もいるわけだし」と。

ほっ。

転倒の話ついでに、教官がおそろしい話を。

「このあいだもね、ひどい転倒やらかした人がいてね」
「はあ」
「クランクのところでバランス崩してさ、本人停まろうと思ったらしいんだけど、ブレーキかけようとして一緒にアクセルふかしちゃったんだよね、すごい勢いで。たまにいるんだけど」
「はあ」
「そしたらすごいウィリーになっちゃって」

初心者のくせに、曲芸です。

「で、そのままバイクがブォンと持ち上がって、その人の上にバイクが振ってきちゃったんだよね」
「こ、こわーーーーーーーー」
「歯、折っちゃってね」
「え!   女の子?」
「いや。 50代のおじさん」
「ならよかったですけど」 よくないです。
「あれはなかなかすごかった。ビックリしたよ」

きょんにその話をしましたら「歯が折れたくらいで済んでよかったねー」と。
ホントですね。
それにやっぱり、ヘルメットは顔をしっかりガードしてくれるものを選ばないといけません。

「急制動も派手な転倒多いんだけどね」
「え!」
「ほら、そこの、急制動の停止線のあたり、道路に転倒傷がいっぱいついてるでしょ?」

ちょっと教官!
ワタシは怖くて急制動につかえているんですから!
あまり脅かさないでくださいよ!

まあ、転んで当たり前くらいの気持ちでやれ、ということかもしれませんが。
できれば派手になんて転びたくありません。
転んでもいいけど、痛いのはイヤです。


痛いのはイヤ、なんて言っているワタシは、もしかしたらライダーの資格なし?
でも「痛いのがたまらなくてバイクやってるんですよ」という人も、それなりに問題アリですか。
ていうか、そんな人いなそうですけど。


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