イージョー☆ライダー日記
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2004年06月04日(金) 教習4時間目〜シミュレータ教習〜

今日はゲーセン教習の日です。
ゲーセンみたいな大画面となんちゃってバイクにまたがって、「スピードを出したときのカーブの制御できなさ具合」とか「悪路の危険具合」とか「あら、横風ってこんなに危険?」とかを体験しよーーー!という、心和む教習。

今日は4時間目にして、始めて違う教官に教わることに。
この教官は、適性検査のときに説明してくれた教官で、実はワタシ、そのときに「好み☆」と思っておりました。
ワタシの苦手な体育会系風な雰囲気は漂わせているものの、頼りになってやさしいお兄さん風。
こう、小学校のときとか、生徒に大人気になるタイプの先生っているじゃないですか。
爽やかで、正義感が強くて、厳しいんだけど頼りがいがあってやさしい先生。
そんな雰囲気。顔は村野武憲風。
普段だったら「爽やかでウザイ」とか思ってしまいがちなじょりぃでありますが、ここはワタシが生徒として教官にあんなことされたりこんなことされたりしちゃうところです。
そんなタイプの教官に心が傾くのも、まあ仕方のないことですよね☆

とまあ、そんなわけで「なんて素敵なお兄さん。ワタシをアナタの妹にしてください☆」なんて心で呟いておりましたら、教官、ワタシの原簿を見ながら「あ、じょりぃさん、僕と年が近いですね」と。


教官の方が、2つ年下でした。      ち。


最近、この手のことが多いわ。
気付けばみんな年下。


さて、気を取り直して教習報告でございます。
今日のは「失敗を体験するためのもの」であるので、じょりぃとしては得意分野でありますから?
特記することはなかったりします。
そしてこの教官、やっぱり教えかたが上手。
この教官に教わってみたいなあ。


シミュレータでの教習が終わり、「残りの時間で、このコース取りを写しちゃってください。みきわめ用のコースですから、なるべく正確に写して、覚えておいてくださいね」と、コースに赤線を引いた紙を渡されました。

─────>──────> みたいに書いてあったんですが。

もしかして「>」のところは、ギヤチェンジするべきところ、とかルールがあったりして!と意気込んで、コピーしたかのように精密に写していくじょりぃ。

紙を返すときに「この矢印の位置って、秘密があるんですか?」と訊いてみましたら、あっさり「ないです」と。
「もしかして、それもきっちり写したんですか?」と教官。
「はい」
「・・・・じょりぃさんて、おもしろいですねえ」

今日の教習中、これ言われたの3度目だわ。
ひたすらマジメに、汗ばむほどマジメに教習を受けているというのに。
なにかがズレているらしい、愛らしいワタシ。

そのあと
「ちょっとこっちきてください」
と、隣室に通されまして。


「うあっ!」 じょりぃ、叫び。

何人もの人が、目を見開いて仰向けに横たわっていたからでございます。
暗い部屋にですよ?

良く見たら、救急処置の教習用の人形でございました。

「なんだー。 マジでびっくりしてしまいました。 あーびっくり」とワタシ。
「・・・・僕はじょりぃさんの声に、本気でびっくりしてしまいました」と教官。

まあまあ。
乙女はいつでも大袈裟なのよ☆

「この窓から、コース全体が見渡せるんですよ。今の図と合わせて、ちょっと見ておくといいですよ」

ありがとうございます教官。


そろそろ日が傾いて、景色がうっすらとオレンジがかって見えるような時間。
ふたりでちょっと離れて窓辺に立って、ぼんやりと窓の外を眺めている様は、なんだかドラマ風。
ていうか、ワタシは「ぼんやりと」見ていちゃあいけないわけなんですが。

窓の外を目を細めて眺める教官の横顔を見つめながら、じょりぃ、このやさしく厳しい教官に告白することを決意。


「ワタシ・・・・」
「ん?」
「実は・・・・バイクが起こせないんです」

ゆっくりとこちらを向き、無言でワタシを見つめる教官。
よーく見ると「ウソだろ?」と表情が語っているように見えましたが、夕方の日差しのせいだと思いますきっと。

「初めてバイクに触ったの?」
「はい」
「じゃあ、慣れれば大丈夫。バランスとかわかってくれば、起こせるようになりますよ。あれはコツですから」
「コツ・・・そのコツが、さっぱりわからないんです」
「   そういえば、今まで全部、○○教官だったよね?」
「はい」
「あの人は、腕で起こすタイプなんですよ。けっこう力で。そのせいもあったかもしれませんよ。タイプが合わなかっただけかも。こうやって(動作つき)起こすように指導されなかった?」
「ああ、そうです。そのとおり」

そうなんです。
教官のとおりにやろうとすると、どうしても腕の方に力が入ってしまって、どうしてワタシは腰で上げるって感覚がわからないんだろうなと悲しんでいたんですよね。

「引き起こしはね、ほとんどがコツなんです。コツが6、力が4、それくらいに考えてください」
「はい」
「力で起こそうとしたら無理ですよ。僕でも無理」
「はい」  それはわかってるんだけどさー。どうしたらいいのかがわかんないんすよー。
「それと、上半身3:下半身7、ていうのも意識してみてください」
「はい」
「こうやって、バイクの下にカラダを入れるでしょ?」 架空のバイクを相手にやってみせてくれる教官。
「はい」 架空のバイクを相手に、同じ姿勢を取ってみるじょりぃ。
「で、腰をタンクにつけて、このときに、腰の位置が動かないようにね」 腰、ぐっとする教官。
「はい」 腰、ぐっとするじょりぃ。
「で、腰で上げるんですけど、  こう」 

まあ!
目からウロコのその動き。

ワタシ、腰で、スクワットの要領でって頭があったものですから、腰を横にぐぐーーっと膝で持ち上げることばかり考えていたんですが、この教官の腰は「くいっ」と少し回転気味に(架空の)バイクを押し上げておりました。
腰で支えて、お尻寄りで押す、みたいな感じです。
確かにこれだと、腕の方に逃げがちな力が、下半身にセーブしておけるような、そんな感じ。

しかし何かに似ているな、と思ったら、これに似ていました。




「がきデカ」のこまわり君でした。

というわけで、ワタシも教官の隣で一緒に「死刑!」。

「そうそう。 こうね」  くいっ。
「こうですね?」 くいっ。


何度かふたりで微笑ましく「死刑!」をやった後に。

「なんだかすごく、絶望的なキモチから救われたような気分です。 といっても、実際やってみたら、またダメかもしれないけど。てへ☆」 とじょりぃ。
「大丈夫。 今度は起こせますよ」
「がんばってみますけど。 せっかく教えていただいたのに、ダメだったらゴメンナサイ」
「いえ。 絶対大丈夫ですから」


ステキ。 教官。
ワタシ、大丈夫なのね?


ということで、今はバイクを起こしてみたくてしょーがないじょりぃなんですが。
どこかにバイク倒れてないかしら。 きょろきょろ。

これからの教習は、だんだん難しくなっていくので、たぶんコケることでしょう。
そのときに、今日の教えをどれくらい生かせるのでしょうか。


もし、起こせなかったら、今日の教官をとっつかまえて
「やっぱりできなかった。 ウソツキウソツキ!」
と、教官の胸をどんどんと和太鼓のように威勢良く叩きながら泣き濡れてみようかなと思っております。
あるいは教官にむかって「死刑!」とやってみるとか。


こんなこと言ってるから、バイク起こせないんですよねえ。


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