2007年01月21日(日) |
菅直人衆議院議員、地方分権を語る |
松風会主催の静岡県政改革、第2弾、菅直人さんを迎えての車座集会は、160名程の参加者で割りと理論的色彩の強い中身となりました。私の報告は、自主撤去に関わる空港問題と政務調査費など議員特権問題でした。
菅さんは、法政大学で講義のテーマ「国民主権」「科学技術と政治」の紹介しながら憲法65条の「行政権は内閣に属する」と憲法94条の「地方公共団体の行政を執行する機能」を軸に地方行政権が国から独立している理論問題を展開しました。
これは政治学者である松下圭一氏が岩波新書で絶賛している菅さんの国会質疑でもあります。私たち地方政治に関わるものにとって入門編で、今日の参加者の方々がどのように受けとめていただいたか、興味のある所です。
勿論、4月の県議会議員選挙についても、民主党と言うよりあの時代を共にした個人的関係からの応援の弁や数少ない工学部技術系議員との言葉をいただきました。後半は私がインタビュアーとなり、3つの質問をしました。
第1はいうまでもなく、地方分権議論の展開でありましたので「東京都知事選挙への出馬の考えは」、これについては「出馬の意思はない」と言明、しかし、石原体制転換に向けて全力を尽すとのことでした。
第2は、今日の社会の形が壊れている中で復古主義的論調もあるが、こうした中での団塊の世代の役割について、第3は、民主党国対として、統一地方選挙、参議院選挙に向けた決意をうかがいました。
いずれも極めて時間のない中での質疑で残念でした。団塊の世代論については、安倍政権の市場原理主義と復古的言辞への批判、菅さんが考える江戸時代復古論(食料自給、エネルギー自給、幕藩=分権体制)の展開となりました。
私が議論したかった「高度成長と農村の破壊の中で個人の自由を謳歌した団塊の世代がもっている社会の規範の解体と形成の二重性論」と最終的には噛合う議論となるのですが、復古主義に対する考えを示す方に重点をおかれていました。
ただ、07年問題としての団塊の世代についての社会参加に軽く触れながらも、社会変革をあれだけ自由に語ってきたわけなので「その落とし前をつけるべき」と語り、この言葉は、参加者の団塊世代に結構ショックを与えたようでした。
国会に臨む決意については政治のイメージを対抗する側が先に作り出すことが大切と、小泉前首相の「郵政解散」、自分が代表であった時の「年金選挙」「マニュフェスト選挙」に触れ、前線にいる人間でなければ語れない言葉でもありました。
いつもの事ながら、多くの刺激をうけ元気が体じゅうに充満する会となりました。会を準備下さった松風会や事務局、ボランティアの皆さんに心から感謝申し上げたい気分です。ありがとうございました。
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