2006年02月08日(水) |
「採算は苦しいでしょうね」と鹿児島県経済人の声 |
視察の2日目は、空港、農業水産、商工労働、議会と分かれての視察日程でした。私は、商工労働関係の中で、宿泊の東急ホテルにての異業種の異業種交流部門に参加しました。鹿児島県側と静岡県側の代表者と県の地域産業室長の参加の下での意見交換会が行われました。
それぞれの立場からの業界の紹介と意見交換が始まりましたが、いろんな業界の方々の意見はとても勉強になりました。特に一般論としての経済産業交流のレベルを超えて自社の経営哲学にまで関わる意見表明には、政治に関わる人間として、学ぶべき事柄が沢山ありました。
「販路の拡大は民間が自助努力すべきで、問題はそれを超えての戦略的思考の水準の問題、これをどう獲得するか」だと。集まった中小企業の方々だけに自信に満ちたその発言に、鹿児島県、静岡県の経営者としての真剣なまなざしが感じ取られました。その意味で空港問題は2次的でした。
参加経営者の一人は、「静岡空港、浜松の人はセントレア、伊豆の人は羽田、採算ベースで苦労するでしょうね。ソウルはひょっとして成立するかも知れない」。鹿児島県関係者の意見としても「静岡空港といわれてもピンと来ませんね」。意外に冷静な判断がなされています。
鹿児島県の人にとって、3年後に開港するといわれても、何かしっくりしないというのは現実です。昨日の知事のプレゼンテーションは明らかに「片思い」の世界です。改めて反対派が、今回の県のキャンペーンとは別の住民団体同士の反対キャンペーンを検討する必要があります。
午後は、鹿児島県議会での「人工島構想」についての調査、そして就労支援を行う「LEAP」という中小企業事業体としてのニート・フリーター支援事業所を訪ねました。就労支援において、自発的意思をどうひきだしていくの支援の難しさを感じ取りました。それにしても鹿児島県庁のどでかさにびっくり、362億円との事。
夜は、人工島建設に反対してきた住民グループの皆さんと交流会を持っていただきました。相互の連携を確認しあいました。今回の県のキャンペーンに対抗できる反対派のキャンペーン活動を丁寧に展開する必要性のあることを痛感しました。明日は熊本県収用委員会視察です。
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