まつや清の日記

2005年11月17日(木) 静岡県民の豊かな暮らしを支える食と農の基本条例

 今日は決算委員会の9日目、企画部と空港部でした。空港部をきちんと傍聴しようと思っての事でしたが、空港部の審査で質問は、梶野完治議員と堀江龍一議員の2人だけでした。しかも、梶野議員は常任委員会が企画部、空港部ですので質問がやりずらそうで、やや期待は空振りでした。

 審査終了後に、1958年以来の議員提案となる「食と農の基本条例」について、提案者の座長である大場勝男議員と安間英雄議員、議会事務局調査課の方々から議案の説明を受けました。3月2日以来12回に渡って会派代表9名によって協議されてきたとのことです。私と天野進吾議員は、一人会派のため参加が認められてきませんでした。

 私はこうした議員提案を行おうとする事は、議会の活性化であり、また、食と農に関することでもあり、基本的には歓迎です。しかし、突然、このようにまとまったから賛成してほしいと言われても、協議経過を知らないわけですので、議案質疑をしてから賛成か反対かを決める、恐らくは賛成と言う選択になると思いますが、と応対しました。

 ところが、議会事務局に言わせると会派で合意してきて議会運営委員会に提案されるので質問はできません、とのことです。どうしてですか、とまず疑問を発しました。二元代表制で、大方の議員の代表者の提案とは言え、私自身は条例策定過程に関与していません。議案質疑があってもいいのではないかと、意見を述べました。

 また、審議される環境森林農水委員会では、誰が提案者になるのか、と聞いたら、委員会の中に9人の提案者の中の一人がいるからその方に答えてもらう、とのこと。これもおかしな事です。委員会は、委員で審議するわけです。提案者は別でなければおかしいわけです。県議会は7つの委員会を同じ日程で行うために実は提案できる議員がいないのです。

 当局側は、どこにいるんですか、と聞きましたら、いつものように答弁席にいます、と。この条例は可決されたらどのように対応するかなど、質問が出るからと。何か、おかしいです。参考人として当局側がいるのはいいと思いますが、議員提案なんですから、議員提案者がいて質問に答えると言うのがまずあるべきではないか。

 今回は、会派制の全会一致だから、少数会派が無視されてもいいのかしれませんが、もし、12分の1条項による議員提案の場合にどうするのか、本会議での質疑や委員会での質疑の方法はどうなるのか、課題がいくつかでてきます。全国で一番議員提案の多い三重県議会に問合せをしましたら、三重県議会でも全会派一致制なので本会議での質疑は出ないそうです。ただ、静岡市議会のような全員協議会があるのでそこで質問できるようになっているので本会議では質疑は無いそうです。

 とにかく、せっかくの議員提案です。議会ルールを考えたほうがいいように思います。そして、そもそも国会の議員内閣制と違って自治体は大統領制ですから、会派制度自体が原理的におかしいわけです。個人個人の議員がテーマによって横につながりいろんな議案を提案する、その多様性が大統領に対抗できる大きな力であるはずです。と、色々意見があるのですが、結局、一人会派ということで押さえこまれるのかもしれません。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

 


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K.matsuya

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