まつや清の日記

2005年08月25日(木) 台風の最中、大井川を渡る

 行きはよいよい帰りはこわい、まさにこの言葉通りの大井川越えでした。台風が来ていることを承知しながら、車ではちょっと怖いと思い、御前崎線に乗りました。バス停から降りようとするとものすごい風と豪雨、コウモリをさせません。濡れながら迎えに来ていただいた軽トラに乗り込みました。

 さて帰りは、8時過ぎ。大丈夫かと思いながらも、「バスは走っているかどうかわからないので、電車で帰ったら」と、友人の親切に甘えて、最寄りのJR駅に送ってもらいました。「ひょっとして電車も止まっているかもしれないから、止まっていたら携帯に電話して」と別れました。

 改札口に行くと駅員さんが「ちょうど今、焼津ー用宗間でストップしました。いつ再開できるかわかりません。風の影響です」。これは、だめだ、しかし、電話をかけることには躊躇して、ここで待つしかないな、と諦めかけました。すると携帯が鳴りました。「大丈夫?止まってる?」。「止まっている!」「とにかく迎えに行くよ」。

 ありがたい、でも、迎えに来てもらってどうする?すぐにバスがひょっとして走っているかも、と静鉄ジャストラインに電話。「午後7時18分運行を中止しました」。車が戻ってくれました。「どうする?明日が仕事?」「うん」「送ろうか」「エー!いいの?」「どっち?送って欲しいの?」「ウーン。送って欲しい」「いくか!」

 でも走りはじめて後悔しました。途中、消防団や水防団が見回り。雨がふりつけ、風が強く吹き、しぶきが上がる。下の道を走ると思いきやバイパスへ。対向車はトラックばかり。追い越しもトラックばかり。追い越されても追い越しても水しぶきで一瞬、前が見えなくなります。対向車は水しぶきをフロントドアに叩きつけます。交通事故の車が横たわっています。後悔、後悔、後悔。

 とにかく、緊張しっぱなし。運転している友人はもっと緊張しているはずです。「うわー!怖い」「俺も怖いよ!」。それでも、友人は時々トラックも追い越します。「前の車、突然止まるなよ!」「後ろのトラック、追突するなよ!」「ダイジョウーブー」。といっても私がお願いしたことです。大井川では、予測したとおり横風、車がグラリ、グラリ、そのたび早く着いてクレー・・。

 午後9時20分無事に家の前に到着。とにかく、友人に感謝!感謝!「無事に帰ってね、ありがとう」。彼が家に戻るまであと1時間はかかります。無事について欲しい。すぐさま、安藤川の氾濫状況をビニールカッパを着て見に行きました。大丈夫でした。よかった。台風の風は強いのですが、雨が断続的で小降りになったりするせいか、川の堤防にはまだ余裕がありました。勿論、ポンプは動いていました。

 家に戻り、食事をしていると10時過ぎに携帯がブーン。「着きました?」「今着いたよ」「ありがとうございました」。よかったです。ほんとに。この台風の中、よくぞ走ってくれました。我が友人の優しさに身が震えました。
 


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K.matsuya

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