まつや清の日記

2005年07月28日(木) 動きはじめた強制収用手続き

 昨日、県から私を含め静岡空港共有地権者に、8月19日に境界線の確認をしたいので印鑑持参の上、現地に集合してくださいという案内がきました。35条調査とは別とのこと。いよいよ動き始めました。

 今日の日本経済新聞、産経新聞、朝日新聞に3回目の選挙連載報道があります。

 日本経済新聞−「空港建設に”お墨付き” 強制収用、思い説明責任」。前半で吉田さんに空港問題がローカルマニュフェストでのすぐやる政策の中での順位が低い理由についてのインタビュー、知事サイドの世論の関心は建設の是非ではなく利活用の段階論、そして一般県民に依然として存在する反対論の紹介を行い強制収用への説明責任必要という流れです。

 空港問題は、石川現職当選でどう展開するのか。当然、「お墨付き」論はありますが、しかし、選挙期間中の3社の世論調査を見る限り、世論は強制収用を是としていません。同時に投票率44,49%で有権者の信を得たとは胸をはれない中で、手続の既成事実でここが突破できるのか。

 そして、住民団体が次の手をどう構想するのか、ここにかかります。再度の住民投票条例制定運動案もひとつの案ですが、エネルギを組織できるのか。ここは大いに議論が必要です。明日、県民の会は選挙後の初会合になります。

 産経新聞ー「通用しなかった「組織力」 県都で敗北 自民県連総選挙・・少なからぬ動揺」。知事側は「全開票区トップの圧倒的な勝利」、投票率50%を目指し「なりふり構わずやった」が、「都市部の浮動票は石川に流れなかった」。「無名候補にも勝つことが出来ない県都の実体。組織力という”神通力”を失った現実を改めて突きつけられた自民党には、敗北感すら漂っている」

 これが事実とすると、自民党は予想以上に50万批判票の重さを実感していることになります。このことを私達がどのように活用できるのか、これも選挙後の重要ポイントです。

 朝日新聞ー「「共産色」戸惑いも 吉田陣営 組織力は発揮」。前半は、「一本化記者会見」での共産党推薦問題での微妙なやり取りから民主党候補強調の経過の紹介。後半で共産党推薦効用論の流れ。「組織のない吉田陣営が強固な組織票を得て、更にポスターを全県にくまなく張れたのは、共産党のおかげだ。一方、共産党色が出ることで逃げた保守層もあった」。

 「全県くまなく張れたのは共産党のおかげだ」は事実と違います。7月5日以降に共産党の方々に協力してもらった一部の地域はありますが、基本的に「一本化があろうとなかろうと」ポスター張り体制は整えていました。何故このことを言わなければならないかというと、全県でのポスター張りは、共産党とか、連合とか、組織がないと出来ない、だから連携しなければいけない論が、一部の住民団体や民主党の多くの国会議員にあるからです。

 過去2回の知事選挙で共産党の方々の力は借りずに一日でポスターを張りきってきた実績があります。つまり、組織がないと選挙が戦えないという「信仰」から解放され、ポスター張りも含め県民一人一人に依拠した選挙戦を学んで欲しいわけです。ただ、吉田陣営の中で「一本化しなければポスター張りに協力しない」という運動方針と選挙実務を混同する主張もあり、ポスター張り計画が混乱した時期もありました。

 共産党の方々との協力を得るということと共産党の推薦をもらうということは別の問題です。これが、「一本化」問題の最大の論点でありました。全国でのこうした首長選挙で「プラス、マイナス」の経験があります。応援はするけれども推薦という形にこだわらない、「大人の選択」はありえたわけです。7月5日段階で「吉田氏個人による「推薦返上」方針も議論されていました。

 「50万の半分はわが党などの努力」などといわれると、過去2回の選挙で、97年が住民団体候補15万、共産党候補15万、01年が住民団体候補57万、共産党候補9,5万を振り返っただけでも全く根拠のない主張であることは、すぐにわかります。松下委員長の発言を聞くと、努力していただいたことは認めますが、結局「わが党だけが正しい」路線の転換がなされていないんだ、なというのが実感です。


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K.matsuya

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