まつや清の日記

2005年05月19日(木) 「東アジア共同の家のために」シンポジウム

 今回の韓国共同研修の最後の企画である「東アジア共同の家のためー日韓市民社会の役割を中心に」シンポジウムに日本人13名を含んで40名が参加して開催されました。『ハンギョレ』新聞に事前告知がなされ、今回の企画の持つ意義について社会的関心があることが示されました。

 日本からは神奈川ネットの小田原市議会議員の檜山智子さんから「地域からの実験、そしてそれを超えて」、韓国からは富川ymcaの総務のキム・キヒョンさんから「韓国市民運動の光と影」、サルリム研究所事務局長のユン・ヒョンウンさんから「市民社会の社会政治について」、そして私から「東アジアの共同の家について」について問題提起しました。

 これだけ論点が明らかになる国際会議も珍しいのですが、韓国、日本の市民運動・市民社会がかかえる問題が似通っていることを実感しました。金さんが「韓国民主化運動は社会運動の貯水池」、ユンさんから「地域の世界化、世界とのネットワークを」は日本でも議論になっていることをこれほどにきちんとまとめて指摘できる韓国の市民運動の水準の高さに驚きました。

 セッションは4場面でしたが、最後に平和運動センターのイ・キホさんが6点に論点整理を行ってくれました。
1、国の改革と地方の改革
2、生活と政治の関係
3、人を変えること、システムを作ること
4、日本の「失われた10年」、韓国の「失われた10年
5、地域政党の夢
6、アジア市民としての自立

 全部の議論のまとめはできませんでしたが、論点整理されたことを評価して継続した議論の場を作っていくことで了解されました。私は最後に、国際会議、言語が異なる人々通しの議論の難しさ、運動圏と制度圏の矛盾、2007年は韓国大統領直接選挙から20年、朝鮮通信史400周年、これからの北東アジアレベルでの日韓関係の重要さを訴えて終わりました。

 竹島・教科書問題がある中で国境の壁を越えてこうした議論ができる関係を大切にしなくてはいけないことを痛感しました。8月のモンゴル・ウランバートルでの北東アジア平和のためのワークショップについては、モンゴル、韓国、台湾、日本だけでなくあらゆるチャンネルを通じて北朝鮮、中国、ロシア関係者の参加も追及することが確認されています。

 それにしても小泉首相の靖国神社参拝継続発言、これからのアジア外交の行き詰まりを感じさせるだけに民間レベルの外交の必要性を強く感じました。会場は「対話文化アカデミー」財団の5月7日に新築されたばかりの会館、初めての公式会議とのこと、韓国側がいかにこの会議の重要視してくれているか、感謝感激。今日、静岡に戻りますが、明日は県議会定例会。足元の現実政治に戻ります。

※※ 静岡空港京も付議されず。韓国にいるあいだは韓国から中部地方整備局に確認の電話を入れていました。


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K.matsuya

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