まつや清の日記

2005年05月18日(水) 韓国国会議員との意見交換

 小泉首相が靖国神社参拝について改めて各国の判断であると述べたとのニュースをソウルで聞いています。中国・韓国での過去の歴史問題に対する批判を無視するようなこの発言をどのように受け止めたらいいんでしょうか。

 今日の研修は、午前中が国会議員との懇談、午後はNGO訪問でした。夕方から雨が降り始めました。日本で見ていた天気予報では明日から雨とのことでしたが1日早まりました。こうもりをもって来ていたので役立ちました。

 懇談参加の国会議員は、超党派の女性議員でテーマは地方議員の経験を持った国会議員活動、韓日の歴史問題の二つでした。

 ハンナラ党のパク・スンジャ議員。韓国では地方議員を経験した国会議員は少なかった。経験した地方議員が国会議員になることで議員活動の透明性が強まった、派閥の活動が弱まった、下から討論する機会が多くなった、など報告。

 ウリ党のホン・ミヨン議員。地方で都市での貧民支援活動をやっていたが限界を感じた、韓国で地方自治の歴史が短い、ただ、いままでの自分の活動を継続してくれる人間が見つからないという課題がある、とのこと。日本での地方での活動には「大きな政治の意識が不足していないか」。

 民主労働党のイ・ヨンスン議員。小泉首相発言を踏まえて一番近い国なのに遠くから来た国の方々という印象を持つ。1998年に蔚山市の区長を経験したが、限界を感じ国会議員に。日本では中央政治を変えることへの問題意識が薄いのではないか。19日、20日日本で社民党国会議員に会う。

 民主労働党のパク・インスク議員。仁川の労働運動から国会議員に。民主労働党の女性委員長。韓国では中央政治を変えることが政治にかかわること。来年の地方議員選挙では女性候補を沢山擁立したい。

 これらの発言を受けて、日本側は地方政治にかかわる議員が多いこともあって、当然にも地方政治を変えようということの意味について反論が行われました。本来なら、続いて歴史問題についての議論を順番に行うことになっていたわけですが、時間が無くなり、私の方から市民レベルで共同でつくった歴史教科書の紹介、島根県竹島条例制定・高知県非核条例制定への政府の対応の違い、アメリカ追随外交政策からの転換と小泉首相の靖国神社参拝中止の必要性、北東アジアでの平和戦略について意見を述べました。

 まとめは、民主労働党の労働運動で伝説的な存在であるチェ・スンヨン国会議員、非議員で民主労働代表のキム・ヒョギョンからお熱烈な挨拶がありました。午後からは、参与連帯、環境運動連合を訪問し、夜は参加者による交流会、とにかく、勉強になります。


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K.matsuya

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