まつや清の日記

2005年03月23日(水) 静岡地裁、中電に開示命令

 静岡地裁は、中部電力浜岡原子力発電所運転差し止め訴訟で、中電側が技術ノウハウの部分などを非開示にして提出していた原発関連データの文書について、非開示部分も開示して30日以内に同地裁に提出するよう中電側に命令しました。弁護団からの連絡が深夜で、緊急ということで本訴原告団の白鳥良香さんや鈴木卓馬さんらと記者会見に臨みました。

 原告団の市民グループ「浜岡原発とめます本訴の会」は、1―4号機の原子炉格納容器の耐震性などについての計算書や3次元での固有周期などの資料提供を求めていました。中電は「技術または職業の秘密に当たる」として非開示の態度を取っていました。

 地裁は、技術ノウハウを含む文書について「いずれも15年以上前の情報で、『技術または職業の秘密』として保護する必要性も低下している」と判断して、「原発の安全性の確保は社会共通の要請であり、守秘義務違反といったような問題が生じるかは疑問」など原告の主張をほぼ全面的に認める命令をしたわけです。

 中部電力が即時抗告するかどうか、が次のハードルですが、まだわかりません。

 それにしても、福岡県沖自身が起きた直後の決定だけに全国紙の夕刊に大きく報道されました。この決定を静岡県はどう受けとめるのか、がもう一つの問題です。原発の防災は国の責任として中電側に対して毅然とした態度を取ってこなかった静岡県。市民グループの闘いでこうした新たな段階が作られているということをどのように反省しているのでしょうか。

 国は、武力攻撃事態になったら原発停止命令を出すとのことですが、武力攻撃事態は外交努力によって回避が可能です。突発型地震のときには、停止命令も何も出来ないわけです。本当に東海大地震に耐えられるのか、万が一の地震の際の避難計画はどうするのか。原発震災こそ有事そのもの。真っ先の対策が必要です。

※※ 市議会議員選挙もいよいよおり返し地点です。候補者もちょっと疲れはじめます。それなのに続く雨。きついです。きのう配布された選挙公報。候補者の努力とセンスの賜物です。公報を読むだけでも参加意識が高まります。
 


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K.matsuya

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