まつや清の日記

2004年04月01日(木) 映画『ロード・オブ・ザ・リング―王の帰還』を観る




 『ロード・オブ・ザ・リング―王の帰還』三部作をようやく観終えました。
 なかなかの作品で、ハリーポッターとは違った味わいでした。

 この映画の原本『指輪物語』は1970年代に翻訳がでています。
 私は、当時、高かったけど翻訳本を買い込み少し読み始めました。
 ところが、訳が悪いのか、もともとのストーリーなのか、とにかく読みにくく結局は敬遠してしまいました。

 この『指輪物語は』は、アメリカの『ゲド戦記』のタオイズムのさきがけとも指摘されています。主人公フロドは自らの使命を果たそうとサウロンの闇の中へ。その過程での何度も指輪に魂を奪われようとするシーンは、いろんなことを考えさせられます。特にスメアゴルの善・悪の両面を持つ人間の弱さが何度もさししめされますが、そのシーンは単にスメアゴルだけのものではありません。

 最後のスメアゴルとフロドの指輪の奪い合い、指輪を手にしたフロドが指輪を自分の指にかけてしまうそのことの中に全てが語られます。人間の正義がいかに脆弱なものであるか、正義の実現がいかに生易しいものでないかを観客に迫ります。でも結局は善が勝利するのですが、ここがファンタジーの見せ場です。心が子どもに戻ります。

 韓国映画に負けないくらいのニュージランドの映画界。日本もそうなってほしいな、っと。とにかく、映画をまずは観て下さい。

 


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K.matsuya

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