2004年01月09日(金) |
ドラマ『Dr.コトー診療所』にみる癒し |
今日は、浜岡原発裁判の本訴で、中部電力に対して文書提出命令申し立てが弁護団の力強い言辞によって行われました。 本当は、その報告を書こうと思っていたのですが、出張からの戻り、疲れて早く寝ようと思ったら、『Dr.コトー診療所』が2時間2夜連続の特集番組、とのこと、これは、みなくては、と、標題が変わった次第。
このドラマの主題歌は、いうまでもなく、中島みゆきさんの「銀の龍の背に乗って」、「自分の非力を嘆く」のフレイズ。この専門知と権威をもった医師が、「非力」を嘆きながら、「神的医術」を駆使するという仕掛けの中で、人間の感性をゆさぶるストーリーなのです。
見事に、今日も、涙あふれる2時間で、どうしてこうも、うまく、仕掛けられているのだろうと、振り返る始末。この脚本家は、倉本聡さんの富良野塾のでらしい。
倉本聡さんといえば、『北の国から』の連続20年間に渡るヒット作のもち主。これだけでなく、『前略おふくろ様』で萩原健一さんの主演ドラマもあり、数多くの作品のいずれもが、人間の機微に関しては天下一品。自分自身が雪国出身もあり、『北の国から』にはとにかく強いおもいれ。次女にほたると名前までつけ、富良野に家族旅行し、倉本さんのサインまで貰いにいったミーハー。
『北の国から』のあの都会から田舎に戻った黒板五郎さん、技術者が自分が育った故郷で自然環境と悪戦苦闘するその姿にもの豊な現実社会への鋭い批判をみせる、そして、父親が子育てするというスタイルを通して、逆説的に家族愛とは何かかを問い掛けるそのドラマ仕立てに圧倒されたわけです。
Dr.コトーこと吉岡秀隆さんは、『北の国から』のほたるのお兄さんの純君を演じた方であることは、言うに及びませんが、その雰囲気そのまま故に『北の国から』のドラマが重なって、何故か郷愁を誘われてしまうのです。今回は、連続ドラマの総集編を後輩のへき地医療での迷いを重ねて、再録みたいなストーリーですが、癒されてしまうのです。現実の医師の方に聞いたら、1回目の船の中での盲腸の手術で「現実離れ」と、2回目からは観なくなったとのことですが、でも、やっぱり、感動してしまった、今日のコトー。「神的医術」に水戸黄門を思い出さないわけではないけれども、明日は、どんな展開になるのか、楽しみ・・・です。
|