I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME
|
|
2020年01月04日(土) ■ |
|
mouse on the keys × DÉ DÉ MOUSE『MOUSE 2 MOUSE』 |
|
mouse on the keys × DÉ DÉ MOUSE『MOUSE 2 MOUSE』@Hikarie Hall B
「おかァさァ〜〜んお元気ですか?十二年に一度の子年がやってきました〜〜っ」ということで、なんで今迄この対バンがなかったかというとこの年を待ってたからなんじゃないかという二大ネズミバンドの競演です。二大いうても他に誰が…海外ならMouse On MarsとかModest Mouseとかdeadmau5とかいるけど……? とか話してましたがまあええのや、日本でねずみといえばこのふたつでしょ〜。めでたいめでたい。
しかも会場がヒカリエ…随分思いきった……とびびっていたけどチケットはソールドアウト。こんなサイネージにもオロオロします。この流れで知ったがこのヒカリエのマルチリングサイネージ、ライゾマの仕事だったんですね。
会場にはお花や提灯の飾り付け。ステッカー付おみくじにオリジナルクラフトビールとお年始パーティを盛り上げる物販も素敵。なんだか足取りがふわふわしてきます。フロアもそんなにつめこまず、自由に動ける余裕があってよかったな。ステージ下手側にカットされた竹が大量に置かれていて、何? と思っていたらポンチさんが「あっ、生け花やるんだよね?」。そうだった。フロア下手側にちいさなステージがあるの、それ用か。それにしてもいつ、どうやるの? 転換中?
川さんとデデくんが出て来てご挨拶。デデくんは「怖い! 川さん怖い!」と初っ端から挙動がおかしい(笑)。なんでもデデくんのデビュー直後くらいに一度だけシェルターで対バンしてるんだそうです。同じフェスに出ることはあったけど対バンはそれっきりだったし、やるなら今年しかないでしょ! 今年僕たち仕事なかったらどうなるんだって話でしょ! 仕事ください! とかいうてました。確かに今年は書き入れどきですね、沢山仕事がくるといい〜。
■mouse on the keys --- drs, syn:川昭、key:清田敦、key, syn:新留大介、tp, fl, f.hr:佐々木大輔、g:飛田雅弘、vo:稲泉りん --- 2020年一曲目は「spectres de mouse」! 場を意識するかというとそうでもない(ように見える)、通常運転がいつも強力。やっぱデカいエンジン積んでるわ……。ホールの鳴りがちょっと独特だったので序盤は音を掴みづらかった。演奏する側はどうだったのかな。途中川さんのPCにトラブルがあり、音出しに時間がかかったところがあったのですが、飛田さんがアドリブで繋いで凌いだ。その流れがすごく自然で、飛田さんもすっかりなじんだなあと思ったり(えらそう)。最近はこの五人での演奏が多いですもんね。 この日のゲストヴォーカルは稲泉さん。10cmはありそうなピンヒール履いてて格好よかった、そして歌声は勿論絶品、ロングトーンの芯が強い。佐々木さんとのハモりも美しい、しっとりとした「Pulse」と「Stars Down」で新年を寿ぎます。 「最後の晩餐」のイントロが始まるのと同じくらいに、ステージ袖が慌ただしい雰囲気に。和服姿のひとが数人出てきました。華道家の熊野寿哉さんとアシスタントの方々のようです。パフォーマンスが始まる。ひい、演奏と同時かい! 前方にいたのでいちいち振り返らないとお花は見られない、忙しい。そして一曲で終わるのは流石に無理。計三曲くらいで完成しました。その後川さんが熊野さんをメインステージに呼び込んで紹介、そのままドラムに戻ってしまう。ええ、放置? と思う間もなく照明が暗くなり、所在なさげにしていた(ように見えた)熊野さんが紅白の蜘蛛の糸を飛ばして大歓声。あれよ、歌舞伎とか能で使うやつですよ。そして「toccatina」へなだれこみ。年始から景気のいいライヴを観たわ、幸先よいわ〜。
■DÉ DÉ MOUSE --- ey, syn:遠藤大介、b:雲丹亀卓人、drs:山本晃紀 --- 観音さんが音楽稼業から引退されたのでギターはどうするのかな、と思っていたのですがトリオ編成でした。よって近作のナンバーはアレンジされており、デデくんがカウベル叩いたりホイッスル吹いたりとリズムのバリエーションが増えていた。motkとの対バンを意識してか、あと年齢が下だからかな? セットリスト等結構悩んだようです。あとなんだろ……お初のひとが多いと考えていたのかな、自己紹介的なことをいろいろ話してました。「ミスタッチしないか見張っててやろうとか思ってるかもしれないけど、いつもミスばっかりです!」「ダっサいディスコミュージックだなーと思われてるでしょうか、ダサいディスコミュージックをやるバンドなんです!」「うしろ、手強いなー!」。自虐か。アウェイな意識だったのかしら……。しかしアゲることに関してはプロ中のプロですからね、最後にはすっかりフロアをものにしてましたよ。いつだって率先してハイテンション、楽しそうなデデくんを観てるとこちらも楽しくなる。 「出会いと別れのストーリー」を描いた最新作『Nulife』のナンバーはせつなく静かな楽曲も多いけど、どんな感情をも表現するのがダンスミュージック。そして「踊る」という行為はどんなときも昂揚をもたらす。「ダサいディスコミュージック」はこんなにも格好いい、ということを教えてくれたデデくんでした。
やたらと「時間がない!」と繰り返すデデくん、ホールのレンタル時間が決まってたのかしら。こういうイヴェントだからこそっての聴きたいでしょ、と川さんを呼び込む。既にゴキゲンによっぱらっていた川さん、デデくんと会話が全然繋がりません(笑)。「次は十二年後です」「子年のうちにもう一度やりたいね、年末とか」「一度といわず何度も!」「じゃあ来年はCOW 2 COWで!」ってもはやねずみ関係ない。どれかひとつでも実現してほしいわー、てか年末にってのは現実的だよね。 楽しみに待ってます!
よっぱらいでも「僕らのようなインディーのバンドがこんなところでやれたのは皆のおかげ」と、企画や運営に関わったひとたち、そしてフロアにひとたちに感謝を忘れない川さんでした。イヴェントホールなので照明、音響、スクリーンの設営からなんからいちからやらないといけなかったそうでね。バンドのキャリアとともに培ってきたひととの繋がり、彼らとともにつくりあげた場を噛みしめているようでした。
共演したのは「Firework Girl」、川さんが演奏したのは和太鼓! レアー!!! スクリーンには花火の映像。真冬の打ち上げ花火、幸せなお祭り気分で大団円でした。VJはどちらのバンドとも長くやってる、おなじみRokapenisくん。ゴキゲンな映像を大きなスクリーンで観られてアガッた〜。こいつぁ春から縁起がいいわえ、今年も面白いものに出会えますように!
-----
プリムラくん好っき〜。FORTは逃した、無念……どちらも入場〜開演間のFAとアナウンスされていましたが、プリムラくんは幕間にもやってくれてましたよ
|
|