初日 最新 目次 MAIL HOME


I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME

2012年08月19日(日)
面影ラッキーホール誕生20年記念『ハタチの値打ちもない・成人式ツアー』

面影ラッキーホール誕生20年記念『ハタチの値打ちもない・成人式ツアー』@Shibuya WWW

『ふくすけ』の三日後に面影を観るって、なんというか、その……(黙)。まあ、ある意味いいコースです。

OAはもはや毎度のLASTORDERZ。しかしLASTORDERZでトモロヲさんが出てしまうと、面影本編に登場出来なくなっていませんか……(前は客席から飛び入りとかしてたそうで)。もはやレギュラーのOAですみたいなことを言っていたが、年内にもう一本くらいライヴをするとのことで、それじゃあそのときは面影がOAやればいいじゃんと話しました。また鹿殺しとも対バンしてほしいものです。

安斎さんはまあ遅刻と言うことで。打ち上げには来られたんでしょうか。今回いちばん場内がどよめいたのは、トモロヲさんが野田総理とおない歳だとMCで明かされたときでした…ヒー!しかしどっちかと言うとトモロヲさん若い!と言うより(これはもうずっと思い知らされておる……)野田総理が(以下自粛)と言うどよめき?…いや待て、世間一般の1957年生まれってどうなんだ……やっぱどっちかって言うとトモロヲさんが人魚の肉喰った族で珍種か……。見掛けは若いが体力は落ちてる、お約束の休憩を入れつつ、それでもトモロヲさんのシャウトにはクるもんがありました。「死なないで!」(@森若さん)と言う気持ちとともにな…いやもうホント真剣にちゃらんぽらんをやる大人としての目標です。ちなみに「ジジイ!」「クソジジイ!」と言う罵声が大好物だそうです(微笑)。

余談だが先月フジの帰りに越後湯沢の駅前でトモロヲさんに遭いましたよ、いらしてたんですねー。何が目当てだったのかな、やっぱMetal Box in Dub辺りか。近くで見てもお肌綺麗でした。こういうところも見習いたい。って、どうやって見習えばいいの!スキンケアは何使ってんの!

さて面影、二十周年。ミスチルと同期だそうです。このへん怒髪天とかもそうですが、長くやってはいても間にちょくちょくお休みが入っているのであまり実感がない様子。天才マタバくんもP-VINEを去り、今ではマネジャーもHPの管理人もおりません。「ただでさえ大所帯のバンドだから皆のスケジュール管理してライヴの日程決めるのとか大変なのよ!誰かいませんか?スタッフやってくれるひと」とアッキーがボヤいておりました。そうは言いつつ一時期よりはコンスタントにライヴやってくれるし、新譜もちゃんと出てるし、新曲の演奏もバッチリだったのでリハとかキチンとやってそうだし、やっぱりこのひとたちってちょー真面目だよなあと思ったりもした。不謹慎なことこそちゃんとやる、これ大事!そういえば「今夜、巣鴨で」の“山手線の左の方で♪”のときアッキーがちゃんとフロア側の左になるような振り付けにしてて(自分からすれば右の方ですな)、こんな細やかな気配りにも「真面目…」と思いました。

あ、あと「前売りを買ってくれ」と言ってました(苦笑)。当日満杯だったんですが、前売りが売れとかないといろいろ不都合があるらしい。まあ判るが、先の都合がつけづらい大人の客が多いんじゃないでしょうかね。結果オーライですが、バンド側としては直前迄気が休まらないでしょうね……。

そしてこの日のアッキーはひと味違った。MCが優しかった…普段は「気やすく話し掛けんじゃねえ!」とか言うくせにー(そしてそう言われるとますます喜んで話し掛ける面影ファンと言う光景が楽しい)。二十周年への感謝やら何やら、なんだかこっちが気味悪くなるくらいの優しさだったわ。衣裳もいつものどピンクではなく、うっすら淡いピンク(もはやほぼ白)サテン生地の王子様タキシードみたいなので、出て来た途端どよめかれてた。で、帽子被っててもみあげ周辺がすごい刈り上がってたので「ライヴに向けて散髪に行ったのね」と思っていたら、アンコールでは純白のプレスリーみたいなツナギ+オールバックで登場、ちょ、ツーブロック!やだかっこいい!と一瞬でも思った自分はどうなのか。しかし終演後サさんもポンチさんも「やだイケてるとか思っちゃった!」「なんでかっこいいと思ったのか、でもかっこよかった…」と言っていた。恐ろしいマジック…アッキーは魔法使いやね……。ちなみにそのツナギで出て来たときの第一声は「くろやなぎさーーーん!!!」@ダイノジ大地であった。しかも似てた。そのまま「ベジタブルぶる〜す」へなだれ込む素晴らしい展開でした。ちゃんと考えてる…こういうところも真面目!

結局最後は脱いでショッキングピンクのパンいちになりキレのいい踊りを披露するアッキーですが、デブ+汗だくなのでツナギがなかなか脱げず、コーラスの姐さんに袖を引っ張って脱がしてもらってました。そういうとこも素敵だね(マジで言ってます)。

いんやーそれにしても新譜からの曲がいちいちよかったな。ここ!てなときに絶妙なリフやフレーズ、メロディーがズバン!と入ってくるツボ押しまくり、痒いところに手を届かせて掻いて掻いて掻きまくった後に辛子を塗り込んでくれるかのごとく。痛い!イイ!痛い!ファンクと歌謡曲の親和性全部ブチ込みましたってところがまた勉強熱心探究心溢れるやっぱ真面目!今回真面目ばっかり言う!歌詞も厳しく素晴らしく「どーしてもこの一線は……」へ果敢に挑み続ける。どこ迄行けるか、描けるか。「ゴムまり」も相当キツかったが「おかあさんといっしょう」はなあ…偏執的とも言える情景描写があまりにも見事で頭が下がる。そういえば「好きな男の名前腕にコンパスの針でかいた」でのアッキーは、唄い終わったあと手を組んで頭を下げる動作が定番だけど、これが彼らの作品世界への真摯な礼に見えることがある。エロ描写も素晴らしい、「四つん這いスイーツ」とかホントすごいわー。アッキーの歌の旨味にも感じ入りました。

ああっ思わず真面目に書いてしまった。でもホント真面目、真摯なバンドだと思います。て言うかこういうことに手を出すならこんくらい真面目に真摯にやらなと言う話ですね…好き好き大好き。

ちなみに今回の仮想敵はサマソニとブランキージェットシティでした。サマソニは同日だったからにしても何故今ブランキー。「君たちサマソニれなかったからここに来てんでしょ?」ええそうですね。「ニューオーダーは見られなかったけどラストオーダーズは見られたね」誰がうまいこと言えと。そして「パチンコやってる間に産まれて間もない娘を車の中で死なせた…夏」のシャウトは「ジッペーーーイ!!!」でした(呆然)。ヨタロウさんが言ったとおり、パチンコ屋ではこの曲をヘヴィロテで流せばいいよ真面目な話!ジッペイの飼い主はパチンコには行ってなかろうがね……。